すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

アッシーになった

 
先週末のあんぐりとするような暑さに比べたらずい分とマシに感じられる昨日今日です。
それでもやはり夏のお日様が真上にある昼間は暑いわけで。
そんな正午の少し前、近くのスーパーに買い物に出かけた際のことです。
 
たくさんの買い物をしてアイスクリームも5個買ってしまったので
急いで家に帰らなきゃと車で駐車場を出ようとした時
少しばかり遠くの方で私の車に向かって激しく手を振る女性が見えました。
見覚えのない人だったので誰か違う人に手を振っているのだろうとゆっくり通り過ぎようとしたのですが
近づくにつれてその女性の目は間違いなく私を見つめており
何だかお願いされているような
ワタシよ!って訴えられているような
必死な感じだったのです。
あれぇ・・誰だっけ?と思いながら女性の傍らに車を止め窓を開けると
彼女はささっと近づいてきて
「バイパス渡って向こう側に行きますか?」と、唐突に。
必死な感じで。
 
「はい?」
 
「バイパス渡って向こう側にある○○マンションまで帰りたいんですけど!」
 
「え?」
 
あ~~?もしかしてあなたの家まで車で送って欲しいってこと・・?
と、ようやく少し頭が回ったので
「スミマセン。わたし、反対側に行くんですよ。バイパス渡らないんですけど・・」
 
申し訳ないけど、やっぱり全然知らない人だったし
そこまでしてあげることはないのかなぁって思ったし。
そもそもそんなアッシー的なことを見ず知らずの他人に頼めることにも驚いた。
まあ、せめて同じ方向であればまだ考える余地はあるけどねぇ。。
なんてことを頭の中に過らせながら暗にお断りしたのですが
今度はガッシとドアに手をかけて
「わたし、急に体調が悪くなって家まで歩いて帰る自信がないんです!
途中で倒れるかもしれないと思うと不安で・・」
 
「はあ・・」
そう言われると何だか体が小刻みに震えているようだし
口もあわあわと少しろれつが回らない気もする。
 
「ダメですか?」
 
私の目を覗き込むようにして言われちゃあ、もはや断れるはずもなく。
「あ、じゃあどうぞどうぞ!」
 
道中、しきりに「本当にすみません」と言う女性に
「いえいえ、大丈夫ですよ~」と何でもないことのように応え
彼女の指定するマンションまで送り届けました。
車を降りる際もふらふらとしていたので「お宅までご一緒しましょうか?」と言いましたが
「いえ、大丈夫です」と。
その後、車を少し先まで走らせUターンして戻って来ると
マンションの入口に向かって歩く彼女の後ろ姿が見えました。
 
先程までのふらふら感は消え
フツーにしっかりとした足取りだったんですよねぇ。
 
(うーーーん)
「どういうこと?」
思わずひとり呟いてしまいました。
 
 
帰宅して末っ子にその件を話すと
親切にしたことは良いけどある意味かなり怖いよ、と。
自分なら代わりにタクシー呼んであげるとか、お店の人に託すとかする、って。
まあ確かに。
こんなご時世だから見ず知らずの人とあんなに狭い空間に居ることはあんたは避けた方がいいかもね、
と言いました。
自分は怖いとは思わなかったんですよね。
 
それにもしかしたらその人そういうことをする常習者かもしれないって思う、と娘。
まあね。
送って別れた後のあの後ろ姿は、ワタシ、騙されたんかもしれんけどね。
まあでも、いいけど。
 
知らない人の車を半ば強引に止めて、家まで送って欲しいと乗り込むなんて
ちょっと有り得ないような話だけど
それほどその女性は具合が悪く誰かにすがりたかったんだろうなと
そうも思います。
 
たくさん生きてきて初めての体験でした。
今思うと
そんなことあるんだなぁとちょっと不思議な気もします