すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

だいて。おろして。ほっといて。


子どもたちが小さかった頃
子どもたちも私自身も大好きで
何度も読んで聞かせた絵本です。

ぐりぐら 

 

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中川李枝子
さん(作)、山脇百合子さん(絵)姉妹によって
1963年に発表されました。

双子の野ねずみ “ぐり” と “ぐら”
好きなことは
おりょうりすること、たべること”
大きなたまごを見つけた2匹は
大きなカステラを作ります。
そんなお話。

読み進めていきながら
焼きあがるカステラのあま~い香りが
今にも漂ってきそうな
いえ、本当に鼻先に美味しそうな香りが蘇ってきて
お腹がグウっと鳴ったり。

ぐりっぐらっぐりっぐらっ♪
我が家の小さな野ねずみさんたちも
歌いながらカゴを抱えて歩きましたっけ。

保育士でもいらっしゃった中川李枝子さん。
子どもたちをじっくり観察しながらわかったのは
子どもは遊ぶ、ありったけの工夫で遊ぶということ。
そんな時、大切なのは想像力と創造力で
それらを育むにはお話が大切だと気づかれたそうです。

ぐりとぐら」は
保育園の出来事から生まれた絵本なのだそうです。





中川李枝子さんがインタビューに答えて

ただ、保育士がどんなに一生懸命でも、こどもは理屈ぬきでおかあさんがだいすき。
こどもの要求は 「だいて。おろして。ほっといて」とかわっていきます。
幼児期はしっかりと、だいてあげてほしいとおもいます。

 

「だいて。おろして。ほっといて」

なるほど。その通りかもしれません。

ネンネだった頃
まだ上手にあんよができなかった頃
「抱いてー!」「抱っこしてーー!」
子どもたちは手を伸ばして甘えました。
その度、家事が進まなくて
イライラしたこともある私。

そのうちあんよが上手になって
走ることもできちゃって
自分で好きに移動するようになると
もう目が離せなくて。
「危ない!」「ダメ!」と抱き上げる私に
「おろしてーー!」
体をよじらせて拒否。

ただ、
そんな子どもたちも
親から離れた世界で
怖かったり、不安だったり、悲しかったり
恥ずかしくて、嬉しくても
慌てて戻ってきて
私の胸に飛び込んだものです。

やがて
どれくらい経ってからでしょう。

ある子はゆっくりと
ある子は突然に

ある子は硬い鎧のごとく
ある子はボディスーツのしなやかさで

「ほっといて」オーラを
身にまとうようになりました。

だけど私は
そんな子どもたちをなかなか受け容れられず
「どうした?」「どうした?」と
構い続けました。
心配のあまりと言えば聞こえが良いけど
子どもたちには鬱陶しかったことと思います。

「ほっといて」
と言われるまでもなく
今や、
上の二人は家を出て自活しているので
どうしたってほっといているし
末の子も4月には家を出るから
ようやく構いたがりの母も終了となる予定です。
(多分・・


中川李枝子さんのことばに触れて
「ほっといて」も
子どもが成長する過程の
ごく当たり前の要求なのだと
あの頃
も少し冷静に分かることができたらよかったです。

それから

「だいて」という要求には
もっと応えてあげればよかった、とも。


今さら反省しても
遅いんですけどね

( ̄▽ ̄;)