すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

人生って 不思議なものですね

 
久しぶりのラジオの中で拓郎が
「俺は69歳。来年は70歳だぜ!」
みたいなことを叫んでいて、思わずウッと息が詰まった。
70歳になっちゃうなんて・・、もうおじいさんやないの。
かまやつさん76歳なんだそうだ。
もうほんまもんのおじいさんやないの。
 
次の日、
ポール・マッカートニーの日本ツアーの模様をテレビで観た。
シャンと伸びた背筋でビートを刻みsingするポールは
さすがっちゅうか、やっぱりカッコイイ!
でも彼も72歳
拓郎より3歳も年上。
 
いやいや、
彼らが歳をとったことを言いたいのではなく
少し前まではおじいさんと呼ばれた年代であるのに
全然おじいさんではないことに驚愕し、感嘆するのだ。
(少々オーバーかな
 
 
 
そして昨夜は小椋佳さんを観た。71歳
若い頃の苦悩。
エリート銀行員時代。
その中で歌手としてデビュー。
家族とのこと。
息子さんの大病。
そしてご自身の大病。
昨年は生前葬コンサートなるものを行われたそうだ。
そのコンサートの次の日に亡くなればよかったんですけどそういうわけにいかなくて、と冗談交じりに。
ですから今は余生を生きていると思っていますと穏やかに微笑まれた。
 
番組の中で歌われた一曲。
美空ひばりさんの歌は何回も聴いたし小椋佳さんご自身のも何回も聴いた。
聴きなれた、耳なれた歌だったのに涙が溢れていつまでも止まらないのは初めてだった。
 
 
雨 潸々と この身に落ちて
わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね
それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
 
風 散々と この身に荒れて
思いどおりにならない夢を 失くしたりして
人はかよわい かよわいものですね
それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね
 
愛 燦々と この身に降って
心密かな嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね
ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
 
ああ 未来達は 人待ち顔で微笑む
人生って 嬉しいものですね
 
by 小椋佳 「愛燦燦」
 
 
どうして自分はこの自分でなければいけないのか苦しかった。
生まれながらの運の悪さだと恨んだこともある。
それでも今浮かぶのは辛かった過去ではないのだ。
自分の過去に寄り添ってくれた人たちの優しく温かい想い出となっていることに改めて気づく。
 
願いどおりにならない人生。
悲しいことばかり目の前に突きつけられる気がした。
それでもそんな時こそとにかく生きるのだと意地を張った。
起こりもしない夢は見ない。
だけど生きることはあきらめない。
頑張らなくてもいい。
だけど生きることはやめない。
 
そんなふうに生きてきたら微笑む未来達が待っていてくれた。
確かにそうだった・・。
歌を聴きながら気づかされたのだった。
 
 
人生って 不思議なものですね
 
本当にそうですね。
 
それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね
 
あまりにも辛くて今は信じられなくてもきっとそうなのではないでしょうか。
 
 
ふふっ♪
拓郎やかまやつさんやポールの未来達も
まだまだ、彼らがそこにやってくるのを手招きしながら待っているのだなあ、と。
そんなことを考えたら楽しくなった