すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

さだまさしさん

 
友だちに誘われてさだまさしさんのコンサートに初めて行ってきました。
 
学生時代、さださんの歌をテレビやラジオなどでよく耳にしていました。
さださん自身が今回ステージ上でも語っておられましたが
精霊流しを唄えば暗いと言われ、無縁坂を唄えばマザコン
関白宣言を出せば女性蔑視で、防人の詩では右○!」
ご本人にそのような感慨や意図はまったくないのでしょうに
度々、彼の歌が巷のあちらこちらで取り沙汰されたことも憶えています。
 
ただ、
拓郎や陽水や中島みゆきさんやユーミンのように当時、LPレコードを買い集めていたわけでもなく
正直、それほど強いファン意識はなかったのですが・・。
 
 
 
とても良かった。。
目を閉じてさださんの歌声を聴いていると
歌の中の言葉ひとつひとつがまるで絵筆のようにその世界を作り上げて水彩画のような光景が見えるのです。
さださんファンの友だち曰く、今回のツアーは懐かしい歌が多いバージョンだった、らしく
半分以上知っている曲だったのも嬉しくて。
そう言えばさださんの歌、よく聴いていたなぁと思い出しました。
NHK-FMなどのさださん特集をその度に録音していましたっけ。
 
 
 
久しぶりに、しかもさださんの生声で聴くことのできた「主人公」(1978年)
 
小さな物語でも
自分の人生の中では
誰もがみな主人公
 
初めて聴いた時にハッとして、それから胸が痛くなるほど励まされたことが思い出され
今また、温かく背中を押される気がしたのでした。
 
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今回は聴けなかったのですが、
檸檬(1978年)という彼の歌には東京御茶ノ水駅界隈の風景が色鮮やかに描かれていて
たとえば、
湯島聖堂の白い石の階段 とか
快速電車の赤い色 とか
スクランブル交差点 とか
各駅停車の檸檬 とか
そして、
喰べかけの檸檬を聖橋から放るシーン
その放物線までも見えるようで
描かれているどれもが印象的で
且つ、衝撃的でもありました。
 
当時、大学生だった私は
御茶ノ水の本校に行った際に、密かに「檸檬」の情景を追体験しました。
歌詞のような胸に迫る何かが起こるわけもないのですがただそれだけで満足でした。
切なさ、儚さに酔いしれ心震わせていた頃です