すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

「はじめてのおつかい」


ブログをお休みしている間に孫が生まれました。

次女の子どもで、男の子です。ただ今9か月。
次女はすでに仕事に復帰しており、普段は保育園でお世話になっています。
体は小さめですが、保育園ではずい分と活発らしく
やはり次女の子どもだなと密かに思っています。

我が家に遊びに来ても、何しろじっとしていません。
膝の上におとなしく座っている、ということはまあ無く
ハイハイはおろか寝返りすらまだ出来なかった頃から
脇の下を持って座らせようとするとすかさず足を突っ張り、ぴょんぴょん飛び跳ね、それを延々と。
今はハイハイで動き回り、つかまり立ちでも移動。
まだ歩くには至っていないのですが、脇の下を持つと待ってましたとばかりに立ち上がり
右足を大きく前に、続いて左足も出して、いっちょ前に、ボク歩いてますよーのアピール。
それを見ておじいさんおばあさんは「上手ーー!」と大騒ぎなものだからますます得意げな顔です。

そんな彼ですが絵本を読んでやると集中しておとなしく聞いているというので
ある時私が、我が家には彼にちょうどいい本が無かったので
娘たちの幼い頃のアルバムをめくりながら物語仕立てで話してやると、神妙な顔で聞いていました。
そればかりでは何なので、今日絵本を買って来ました。
仕掛け絵本を2冊。喜んでくれたらいいなと思います。


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娘たちがまだ幼く子育てに奮闘していた頃、いろいろな絵本を娘たちと読みました。
そんな中で、娘たちも大好きでしたが、親の私にとっても強く心に響いた絵本は

「はじめてのおつかい」 作:筒井頼子 絵:林明子

何より表紙の女の子の笑顔が長女にそっくりで、書店で思わず手に取ったのを憶えています。


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5歳のみいちゃんは、ある日ままからおつかいを頼まれます。
「あかちゃんの ぎゅうにゅうが ほしいんだけど、まま ちょっといそがしいの。ひとりでかってこられる?」
いままで一人で出かけたことが一度もなかったみいちゃんは驚いて飛び上がりますが、「うん!」と引き受けます。
百円玉を2つ握りしめて、坂のてっぺんにあるお店まで向かいます。道中どきどきのみいちゃんは坂で転んでしまい、手足がじんじん、百円玉がころころ..
お店では声を振り絞って「ぎゅうにゅう くださあい!」と叫びますが、なかなかお店のおばさんに気づいてもらえません。ようやく牛乳を買うことが出来てほっとして、ずっと我慢していた涙がぽろりとこぼれます。
帰り道、坂の下で、ままが赤ちゃんをだっこして手を振っていました。


その後も、「あさえとちいさいいもうと」「いもうとのにゅういん」
立て続けに、筒井頼子さん、林明子さんコンビの作品を読みました。
やはり、主人公の女の子が幼いながらも「おねえちゃん」として妹を守り
お母さんからのお願いに精一杯応えようとするお話。

これらの絵本を読む度に、長女のことを思ったものです。

ちょうど2歳違いで生まれた下の子に手がかかると
早く大きくなって、何でもひとりでやれるようになってと
長女に「おねえちゃん」の役目をどうしても求めてしまう私でした。
そんな長女の頑張りを当たり前のことと受け止めたり、足りないと感じたり。
けれど、本を読む度に何度も教えられるのです。
まだまだ幼く甘えたい盛りの長女が「おねえちゃん」として精一杯頑張っていることを。
そして、長女への愛しさでいつも鼻の奥がツンとなるのでした。

「お願いよ」「大丈夫ね」と言いながら
実は親の私が長女に頼り、甘えていたのでしょう。