すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

リフォームをして


今日は風もなく、久しぶりに暖かい冬の午後だったなぁ。


11月の末に我が家のキッチン、浴室、洗面所、トイレをリフォームした。
28年目となる集合住宅。あちこちにガタが来てカビも根付いている。
何年も前から他のお宅が次々とリフォームに着手しているのに
いかにも大変で面倒な大事業(?!)になかなか踏ん切りがつかなかったのだけど
残り人生の年数を考えて、まだ少しは若い今のうちかなと決断した。
正解だった。
いやいやけっこう大変だったから~。
ショールーム巡り。(楽しくもあるけど疲れる)
複数の業者との面談、見積り、決定。(これが意外と大変)
3日間の作業日程で朝から晩まで。(これも当然大変)
お金も遣うけど頭と気も相当遣った。
これを歳とってからやるのはかなりしんどかっただろうなぁと。
まあこれで、とりあえず高齢になってもこの家で暮らせるだろうと思った次第。

そんなわけですっかり若々しく爽やかになった我が家。
せっかくだから統一感のある色使いや材質、ファブリックでイイ感じにしたい。
トータルイメージなるものを決め、寸法を測りお店を回り、ネットでも探し、いろいろと買い揃えた。

となったところで以前からの雑貨や日用品がはみ出した。
くたびれた物たちがひとつにまとめられ、部屋の片隅に静かに居るのを見た時
不意に愛おしく懐かしい気持ちになった。
自分でも意外だった。

住宅ローンや娘たちの教育に生活費が持っていかれていた頃
日用品や雑貨は安売り、値下がり品の中から探してもとめていたっけ。
色も柄も材質もバラバラ。統一感ゼロの空間。
お洒落な部屋、的な雑誌に登場するお部屋たちには憧れたけど
わざわざそうするお金があったら食費にまわしたなあ。
そんな時代に一緒に頑張ってくれた物たちなんだよね。
思い出そうとすれば彼らの居た空間でのたくさんの思い出が蘇る。
娘たちの騒いで笑う声。走り回る足音。
私はいつも忙しく、やっぱり走り回って。
休みの日は夕食前に夫が娘たちをわさわさとお風呂に入れてくれた。
私が食事の支度を始めると、キッチンマットに座り込んで競うように話をした幼い娘たち。
全然お洒落じゃなくセンスとは無縁の空間だったけど
活き活きと賑やかな暮しの中で彼らは間違いなく家族の一員だったんだなあとしみじみ思う。

捨てるの平気人間な私だけど今度ばかりは忍びなく
彼らの新しい落ち着き先はないかと
夫の実家や娘たちに「良かったら持っていかない?」と声をかけている。