すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

完璧な“屍(しかばね)”


ヨガを始めて6年。
それまでやっていた家庭婦人バドミントンで膝をすっかり悪くし、
さて、何かもっと体に良いことをしたいと考えていたところ、
市の体育館でヨガの教室が始まると言う。
その名も “シニア・ヨガ”
これなら自分にも出来るだろうと申し込んだのがきっかけ。
昔からめちゃくちゃ体が硬い私だったが、
「ご自分のペースで、周りの方と比べないで、無理しないでくださいね~」
との先生のお導きで、ゆっくり楽しく続けることが出来た。

途中、遠方に住む老親の入院や生活支援などで通うのが難しくなり、
最初の教室はやめてしまったが、
その後、スポーツジムのヨガのクラスで2年ほど。
参加者がシニアだけではないそのクラスでは、
“シニア・ヨガ”教室よりも少しハードなポーズを要求されたが、
まさに 継続は力なり
“シニア・ヨガ”で地道に励んできたおかげか、なんとかついていけるではないか。
“シニア・ヨガ”よ、ありがとう!とあの時の先生に感謝した。

そして今はジムを退会し、
再び、市で募集された別のヨガ教室に毎週通っている。それも2つ。
年金生活者にはスポーツジムの会費はちょっと痛く、
1回300円と、もう一つは1回500円で教えて貰える教室に有り難く参加している。

ちなみに、ヨガの最後は 「屍(しかばね)のポーズ」
以前にも書いたが、
仰向けになり両足を適度に開く
両手は体の横の少し離したところに置き、手のひらを上に向ける
目を閉じて重力の作用に身を委ねるように休む
全身の力を抜きリラックスしていく自分自身を感じる

というもの。
様々なポーズで十分に体を使った後の、これが実に気持ち良く、
私は今まで何度も眠りに落ちそうになった。

今、通っている教室は今までの教室に比べて、更にシニア度が高い。
だからだろうか。
屍のポーズの際のイビキ度が半端ない。
一瞬のうちに、自由奔放に、それはもう気持ち良く、されている。

最初に教えていただいた先生は
「実は屍のポーズ、一番難しいと言われています。」 
と仰った。
重力に身を委ね、全身の力を抜くこと、
それはなかなか出来ないのだそうだ。

さすが!
先輩シニアの方々の、年の功を感じさせる完璧な屍のポーズに、
目を閉じながら毎回感心させられるのだった。