すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

「暮らしの手帳」

 
我が家は新聞を定期購読していない。
 
生まれ育った実家でも、結婚してからも、当たり前のようにずっと新聞をとっていた。
ある時から義母の介護の為に隣県の夫の実家に週4日滞在するようになった。
当時、夫の職場は実家と同じ市内で、新幹線を利用し自宅から通っていたのだが
私が実家に居る時は夫も実家から職場に通うようになった。
その為、子どもたちも自立した自宅は留守がちとなり
新聞を毎日配達してもらうと玄関先に溜まったままになり不用心。
隣に住む方が、新聞を毎回預かってもいいと言ってくださったが
それがいつまで続くのかわからないのにお願いするのも心苦しく。
そこで、販売店の方に何曜日から何曜日までは配達しないようにお願いすることにした。
ややこしく面倒なお願いで申し訳なかったが、快く了承してくれた。
ところが、やっぱりややこしいのだろう、幾度か間違われ
自宅に居ない日に配達されたり、居る日に届かなかったり。
そりゃそうだろうなと思い、思い切って新聞購読をやめることにした。
 
実は、毎朝コーヒーを飲みながらゆっくり新聞を読むのがずっと楽しみだった。
仕事をしていた頃は毎朝というわけにはいかなかったが
そんな日も夜には家事を済ませてから、やはりコーヒーを飲みながらゆっくり新聞に目を通した。
インターネットでニュースを読むことも既に浸透していたが
紙の新聞を一枚一枚めくりながら上から下へ横へ斜めへと視線を動かし
興味のある記事を見つけるとじっくり読み込む。
そんな時間が本当に好きだった。
老眼が進み本を読むのがしんどくなってきたのもあるだろう。
自慢できるほどの読書量ではないが、本を読むのが好きで、でもそれが思うようにできなくなり
新聞で活字不足を補うところもあった。
 
今、義母の遠距離介護も次の段階へと移り、実家に滞在することもほとんど無くなった。
なので、再度新聞の定期購読をと思うわけだが
夫が何気に賛同しない雰囲気を醸し出す。
ネットニュースがあるでしょ、みたいな。テレビのニュースも観るでしょ、みたいな。
いやいや、ネットニュースやテレビのニュースでは知り得ない
ワクワクと面白い、しみじみと温かい、役に立つ情報、深く考えさせられるテーマが
新聞にはザックザクお宝のようにある。
強く言えないのは、義母の事もそうだが、遠くに肺炎を繰り返す実の父もいて
いつ何時、駆け付けなければいけないかわからず
そうなるとまた長期留守になるかもしれないと思うから。
親のことが落ち着いたら(と言うのもアレだけど)定期購読再開させて貰おうと思っている。
 
そんな中、少し前に図書館で「暮らしの手帳」を読んだ。
NHK朝ドラ『とと姉ちゃん』のモチーフとなった大橋鎭子さんと花森安治氏が創刊した雑誌である。
そういう雑誌があることは知っていたし、もしかしたら母も読み、家にあったかもしれない。
でも、自分が読むのは初めてだった。
表紙の鳥の絵に惹かれふと手に取った。
開いた瞬間ワクワクっと心が動き、次から次へとページをめくった。
衣・食・住のテーマで深く掘り下げられた丁寧な内容に美しい写真が添えられている。
読者からの投稿も皆さんありのままにお気持ちを綴られていて
しみじみと温かい気持ちにさせていただく。
作家の方はもちろん、様々な分野で活躍されている方々の随筆もとても興味深く、考えさせられた。
 
なんだなんだこれは。
この充実の内容。
しかし、図書館にいる間にとても読み切れず
しかも最新号が出るまでは借りられないということで
その場でAmazonでポチした次第。
 
家に届いた「暮らしの手帳」、少しずつじっくり楽しみながら読んでいる。
先日図書館には最新号が置かれていた。
 
2か月毎に発行・発売で1冊998円。
ワクワクして、しみじみして、役に立つ情報や深いテーマが満載。
新聞の定期購読ではなく、「暮らしの手帳」定期購読しようかしらん。
 
筑前煮とか豚バラと大根の煮物とか
長年主婦をやっていればチャチャッと慣れた気になって作る献立ではあるが
も一度初心に戻ってこんなふうに丁寧に作ってみようかなと思わせられた(笑)
 
※読み返してみて、何だかすごーく宣伝しているみたいで自分でもちょっと引きましたが、そういうことではないので。
悪しからず。。(^_^;