すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

「勝たない、勝てない、勝ちたくない」

 
そう言えば・・と、思い出し笑いをしました。
 
ずい分前に観たワイドショーのこと。
慌ただしい朝の、観るともなく観たテレビの画面に映し出されたのは
「勝たない、勝てない、勝ちたくない」と声を合わせる男性たちの姿。
その際、言葉に合わせ両手を胸の前でクロスさせ、最後には小首をかしげちゃったりしている。
そう、あの、なーかーよーく遊びましょ♪のポーズ。
あまりの唐突さに思わず釘付け。手を止めて見入ってしまいました。
 
それは、なんと『全国亭主関白協会』の会合の様子でした。
亭主関白?それにしては妙だとよくよく観ていると、
「亭主関白」と言っても普通に思い浮かぶそれではないことが判明。朝から大笑いとなったわけです。
 
略して『全亭協』が定義する「亭主関白」とは。
 
歴史を紐解けばすぐわかるが、関白とは天皇に次ぐ二番目の位。
家庭内ではカミさんが天皇であるから、「関白」とは奥様を補佐する役目。
また「亭主」とは、お茶を振る舞う人、もてなす人という意味。
つまり、真の「亭主関白」とは、妻をチヤホヤともてなし補佐する役目である。
 
「勝たない、勝てない、勝ちたくない」は妻に向けての言葉、思いだったのです。
「一緒になってウン十年、妻からのゴメンナサイを一度も聞いたことない」
「仮にゴメンナサイを言わせたら後が大変」
そんな哀しい激白も何だか楽しそうに語られる「亭主」の方々。
言うほど辛そうでもないと思うのはわたしが「妻」だから?
見ようによってはやられっぱなしで、切な過ぎる妻との関係を自嘲気味に話しては、
共感の笑いを誘い、同士の繋がりを強め、親睦を深めていらっしゃいましたっけ。
その後で『全国亭主関白協会』のホームページを覗いてみたところ、また大笑い。
例えば協会の会長である天野周一さんのコラムなどはそのタイトルだけで吹き出したものです。
例えば、こんなのがありました。
 
愛妻の「ハイ」は「ハイ、ハイ」に変わり、いずれ「ハア~?」に変わっていく。
 
今回改めてホームページを開いてみたところ、またまた大笑いの新作が。
 
年々、愛妻の小言には磨きがかかっている。「反論があるなら言いなさいよ」はワナである。
 
大抵の場合、妻の話には主語、述語がない。亭主は間髪を入れずに「まじーっ」と相づちを打とう。
 
亭主は修行僧である。だが、修行を積んでも妻には勝てない。なぜなら、愛妻はもはや神の領域だからである(笑)。
 
いやー、見事。
隠れた(いや、もはや妻は隠していないのか?)真実を、持ち上げつつ嫌味と感じさせず落とす。
そこはかとないユーモアが楽しく、「妻」である我が身ながら、誠に言い得て妙と感心します。
タイトルに(笑)が付く割合が高いのは、どうぞ笑ってくださいなという天野氏の脅えにも似た配慮かな(笑)
 
前述の「勝たない、勝てない、勝ちたくない」は、その名も“非勝三原則”
争わないことが、真の勇者であり、勝者なのだと。
他にも、“愛の三原則” “家族の絆復活三原則” など。
面白いところでは
“お返事三原則” 「うん、へぇ~、わかった」
“相槌三原則” 「そうだね!、分かるよ!、その通り!」
そして
“浮気三原則” 「しない、してない、する気もない」 
浮気に「時効」はない、と心得よ。とありましたよ(笑)