すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

義母と俳句と、“嵐”

 

『プレバト‼』というテレビのバラエティ番組を毎週楽しみに観ています。

俳句、水彩画、色鉛筆画、消しゴムはんこ、和紙ちぎり絵、生け花などなど、様々なジャンルで芸能人の方々が才能を競うという内容です。

視聴率も良いようで、ご存じの方も多いのではと思います。

前記事でも少し触れましたが、俳句部門での夏井いつき先生による添削指導は特に人気。

出演者が詠んだ俳句を夏井先生が添削してみせると、あらあら不思議、趣きがグンとアップするのです。

不要な言葉はバッサリ切って捨て、これぞという言葉を当てはめる。

淡々とでありながら深い余韻が感じられる句に仕上げてしまうのですから、さすがです。

俳句とはこうしたものなのかと、改めて、いえ初めてかな、俳句の面白さ、奥深さを知った次第です。

これはひとつ学んでみよう!と俳句入門なる本も買いました。

が、今のところ前歯でほんの少し齧った程度。

口ばかり威勢が良く、尻すぼみなのはいつものことです( ̄▽ ̄;)

 

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義母は義父が元気だった頃から、市の公民館の俳句教室に通っていました。

義父が亡くなり、実家で一人暮らしをしている時も、それは続けていました。

「頭の体操程度だから」と控えめに話していましたが、何度か入選もし、地元のデパートに張り出されたこともあります。

やはり水彩画も習っていたので、自作の絵に自作の句を添えたりして。

歳をとってから始めた習い事とは思えない出来栄えに皆で称賛すると、恥ずかしそうに、そしてちょっと嬉しそうにはにかむ義母でした。

 

義母の実家は商売をしていて、どちらかと言えば裕福だったそうですが、ある時期から商売が苦境に陥り、義母は働きながら苦労して高校を卒業。

そのまま働き続け、やがて義父と結婚。子どもを産み育て、夫に仕え、歳を重ねた年月だったと思います。

趣味と呼べるほどのものも無かったのではないかな。

それが、些細なきっかけで絵を描き句を詠むことを知った義母。

月に一度か二度ほどのささやかな学びだったと思いますが、真面目にこつこつと通い自らの能力を高めたこと、素晴らしいと思いました。

それに、多分、義母にはもともと芸術的&文学的なセンスがあったのでしょう。

それを開花することが出来て良かったなぁと、嫁の目から見ても喜ばしいことでした。

自分を表現できる術を得て、歳をとってもなお生き生きと輝く義母の姿は、私を励ましてもくれました。

 

そんな義母でしたが、車椅子生活になってから俳句や水彩画の教室に行かなくなりました。

当時、在宅介護していた私たちが車で送り迎えするからと言っても「もういい」と言って。

私たちに迷惑かけたくないというのもあったと思いますが、お仲間に車椅子の姿を見られたくない思いもあったのかな。

それでも、

入所した施設ではレクリエーションの時間に塗り絵をすることがあり、鮮やかな配色と丁寧な塗り方でさすがの完成度です。

 

 

余談です。

義母の在宅介護が始まったばかりのある日のこと。

その日は夜に『プレバト‼』があり、俳句や水彩画を熱心に習っていた義母ですから、当然『プレバト‼』を楽しみに観ているだろうと思い

「お義母さん、プレバト観てる?あれ、面白いよね」と訊いたことがあります。

すると怪訝そうな顔で「なに、それ。知らないよ」と義母。

「え?今日の7時からあるやつだよ。俳句や水彩画を芸能人がやって査定するやつ」

「そんなの観たことないよ」

「え?じゃあお義母さん、この時間いつも何観てるの?」と尋ねたところ

 

👵「ブイエス あらし」

 

えーー⁉ VS嵐ですかあーーー!!(⊙o⊙)

 

「へえ、お義母さん、さすが若いね~(^▽^;)」と言いながら、変わらぬミーハーぶりに苦笑。

昔からそうでした。若者文化や若者が観るテレビ番組に詳しくて、流行りものにはとりあえず乗っかるみたいな(笑)

実の母は全くそうでなかったので、その世代の女性がそうであることが意外で、最初は驚いたものです。

義母の若さの秘訣であったかもしれません(*´▽`*)

 

 

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