すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

長女、手術。蘇る愛おしい思い出

 

長女が手術しました。

命には関わらない、ちょっとした手術なのですが、それでも手術は手術。

医師は初め、このコロナ禍、特に家族に来てもらわなくてもと言ったそうですが、看護師に家族に来てもらった方がいいと進言され、ではそのようにと。

何度も言いますが、手術は手術。何が起こるかわからないわけで、そりゃそうでしょうと、親としては駆けつけるわけです。

 

無事手術が終わりベッドに寝かされた長女が戻って来た時、安堵しながらある光景がふと浮かびました。

 

長女とちょうど2歳違いで次女が生まれた時のことです。(なので、長女と次女は同じ誕生日です)

夫の転勤の時期と重なったため、瀬戸内の島の実家に帰省し出産することにした私。

両親に助けてもらいながらの出産です。

どちらかと言うとぼんやりさんの、良く言えば穏やかで聞き分けのいい長女は、両親にもすぐ馴染み、出産後の私が入院中も何とかうまくいくかなと思えました。

ある日の夕方、これはもしや?との予兆を感じ、その日の夜には入院することに。

母が運転する軽自動車に長女と乗り、病院までの道のり。

長女は幼いながら何かしらの不安を感じ、それを取り除こうとしていたのか、とてもお喋りでした。

病院の駐車場で私だけ降り、「じゃあね」と言った時にはもう泣き出しそうな顔をしていましたが、すかさず母に「家でアイス食べよう」と言われ「うん」。

それでも見送る私のことを最後までずっと見て、窓に張り付く何か言いたげな顔が可哀想で私の方が泣きそうでした。

 

一人で陣痛を耐え、翌朝早く無事次女が生まれました。

しばらく陣痛室のベッドで安静にし、お日様が明るく輝き出した頃、さあ病室に向かいましょうと病棟に向かう廊下に出ると、母と長女が待っていました。

「ああ、来てくれたの?」とベッドの上で話す私の顔をじっと見つめる長女。

「赤ちゃん生まれたよ」と言うと、神妙な顔で頷きます。

そんなやり取りの後、ベテラン助産師さんが「さあ、病室に行くでぇ」と威勢の良い声をかけてベッドを押し始めました。

すると、おかあさんが何処かに連れていかれると思ったのか、長女は大声で泣き叫びながら

「待ってー!待ってーー!おかあさーーーん!!

と必死の顔でベッドの後ろを走ってついて来るではありませんか。

その後ろから母が笑いながら「おかあさん、どこへも行かへんから!」と言う声も耳に入らず、病棟に響き渡るほどの絶叫でした。

あの時の長女の泣き顔、今でも憶えています。

そんなふうに激しく感情を爆発させる長女をあまり見たことがなかったので、驚きながら私も泣き笑いでした。

ようやく病室に着くとベッドにサッと駆け上り、私にしがみつく長女が可哀想で愛しかった。

 

そんな調子だったので、もう帰らないと言われたら困るなぁと思っていたのですが、

既に察知している母の「さあ、家に帰ってアイス食べんか(食べよう)」の言葉に、我に返ったかのように「バイバイ」と帰っていく長女に、ちょっと裏切られた気分で苦笑いでしたね(笑)

 

あの時の幼かった長女がこんなに大きくなって、逆に、こうして私に迎えられて目の前にいるということが感慨深くて、しみじみとするのでした。

 

先ほど、元気なラインが届きました。回復も順調なようです。

 

 

ところで、その時生まれた次女ですが。

いくらか小さめで、頭囲も小さかったことが幸いしたのか、超超安産でした。

長女の時が初産ということもあり、なかなか大変なお産だったので、それはもう拍子抜けするほどのスムーズさ。

「え?もう出ましたか?」⊙.☉

と分娩台の上で言ってしまったほどです。

ええ、マジです( ̄▽ ̄;)

 

 

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妹の世話をよくしてくれる優しいお姉さんでした(´▽`*) 

 

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