すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

義母、認知症検査受ける

 

87歳の義母は今、介護施設でお世話になっている。

義父が亡くなった後、10年近く一人で暮らしていたが、ある日家の中で転倒。

胸を強く打ち、肋骨骨折で入院。その後リハビリの為転院した病院で背骨を圧迫骨折。

このままでは歩けなくなると言われ手術した義母だったが、結局歩くこと叶わず、車椅子で退院。介護度4と認定された。

隣県に住む私たち夫婦(夫は長男)が通い、介護サービスも利用しながら一年半の在宅介護の後、入所した。

 

自分の足で歩けず、着替えなど体を大きく動かすことが難しくなったとは言え、食事は自分で出来るし、手作業は何でもする。

車椅子に座ったまま足を動かし自分でどこへでも移動する。

手で体を支え車椅子からベッドや便器に移乗もする。(その逆も)

本来、人に頼ることが苦手で、出来ることは何でも自分でやる方が気が楽という性分。

トイレの際は危ないので声をかけてと言われているが、スタッフが忙しそうにしていると自分でやってしまうのだ。

入浴は100%お世話になるが、それ以外はあまり手がかからないのではないだろうか。

頭はクリアで目も耳も悪くない。

生活態度もきちんとしてスタッフを困らせるようなこともなく、逆に、他の入所者さんの所在を教えたり、細々としたことを手助けしたりして「助かります」と言われている。

 

そんな模範的お婆さんだった義母だが、このところ問題行動があるということで施設側から夫に話があったのがひと月ほど前。

 

ここからは少し汚い話なのでご注意を。(;^ω^)

 

それは在宅介護の頃からあったのだが、便を指で出そうとすること。

予め申し上げると、それは高齢者にはよくあるらしく、いきんで出そうとする力が衰えて、スムーズに出ない便を何とか出そうと指でほじくってしまうのだ。

看護師の娘たちに言わせると「あるある」だし、施設のスタッフの方も「皆さんそれはあるんですよね」と仰っていたそうな。

だからその行動自体はある意味致し方ないとも考えるが、義母がこっそりやってしまうのが困ると。

スタッフがわからないままトイレが汚れていて、他の入所者さんにとって不衛生になってしまう恐れがあること。

汚れた手をトイレットペーパーで一生懸命拭いたのか、大量のトイレットペーパーを流した為に便器が壊れてしまったこともあったそうだ。

トイレの際は必ず声をかけてください。便を出すのが困難なら看護師が対処しますから。自分ではしないでください。

そのように義母と話し合ってくれたのだが、そんなことはやっていないの一点張り。

しかし、その後も義母のその行動はなくならず、一緒にトイレに行ったスタッフが目の前で見て注意したら「やってない!」と言い張ったらしい。

実は在宅介護していた時もそうだった。

「あれ?便が出ないの?でもそんなふうに手でやったら傷つけちゃうんじゃない?」と穏やかに言ってみたら、「やってないよ!」と逆ギレされた。

まあ、わかる。そんなこと他人に言われたくないよね、と思ったものだ。

 

それまでの模範的お婆さんと打って変わっての態度に困惑した施設スタッフ。

他にも「憶えてない」ととぼけることも多くなり、もしかしたら実は認知症が進み、自分の行動を忘れたり理解できなくなっているのかと考えたそうだ。

それで今回、義母にとって初の認知症検査をすることになったのだった。

 

結果は30点中25点。すこぶる優秀。認知症の疑いは無しとのことだった。

 

でしょうね、と思った。

ぼんやりしたふうで「よくわかんないよ」が口癖だけど、実は何でもよくわかっている。

義母は認知症でわけわからなくてそんなことしてるんじゃないと思っていたから。

 

 

辛いよね。自分の体が思うようにいかなくて。

それで何とかしようと考えただけだよね。

頭がクリアな分、恥ずかしい気持ちも当然あって誤魔化したくもなる。

それをとやかく言われて「やってない!」って言いたくなるさ。

わかるよ。私だって歳を取ればそうなるかもしれない。

わかるよ。

だけどさ、

やっぱりそこは手伝ってもらおう。看護師さんに。

恥ずかしいことなんかじゃない。

ね、お義母さん。

 

 

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義母が育てた薔薇。義母が実家に住まなくなっても真冬以外は咲いて、ほとんど手をかけないのにその生命力に驚かされます。逞しさは義母譲りでしょうか(笑)

 

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