「そうですね…もうなんか努力って報われないなって思いました。」（デイリースポーツより）
北京オリンピック、フィギュアスケート男子フリー。
世界初のクワッドアクセル（4回転半ジャンプ）に挑戦し
転倒したものの公式に認定。
結果は4位。
戦いを終えスポーツキャスターの松岡修造氏にインタビューされた際
テレビの前で泣くのは嫌だと言いながら
「悔しい」とつぶやいて、泣き続けた羽生結弦選手。
「苦しさの中にこのオリンピックで何を見たんですか？」と松岡氏に問われ
答えた羽生選手の言葉です。
その後、
「僕はオリンピックで金メダルをとるために、そして4回転半を決めきるための正しい努力をしてこれたと思ってます。自分の中では一番いい、一番近いアクセルが飛べたと思ってますので、その点に関しては満足してます。」
満足しています……
何とか言葉を続けながら、やっぱり羽生選手の心中はただただ「悔しい」の一色だったのではと。
ストイックなまでに自分に厳しく、且つ、群を抜く負けず嫌いの人でしょうから。
勝手に彼の思いを慮るなんざ、恐れ多いと承知の上ですがm(__)m
日本中が、いや世界中が羽生選手の挑戦を称え、美しさに魅了され
感動した、勇気をもらった、ありがとう
そんな言葉で溢れました。
私も彼の演技や精神性に心底打ちのめされた一人。
「悔しい」と泣く彼に
貴方から受け取ったものがどれほど深く大きく尊いものであるかを
何とかお伝えしたいと思わずにはいられませんが
きっと羽生選手は
他からの称賛で納得し満足することはないのでしょうね。
……………
「努力って報われないなって思いました。」
羽生選手がそう言ったこと、一瞬びっくりしましたが
この言葉で気が楽になった人、いるかもしれないなと、ふと…。
と言うか、自分のことですが(;´Д｀)
「努力は報われる」
スポーツの世界はもちろん、勉強でも仕事でも
自らに言い、或いは周囲に言われ、努力し続ける。
いつか報われると信じて。
いつのタイミングだったのか、誰からだったのか
知らず知らず刷り込まれている？
確かにこんな自分でも努力が報われたこと、少しはあります。
また、並べて書いて非常に申し訳ないですが
競泳の池江璃花子選手が病気を克服し復活した時
「努力は必ず報われるんだなと思いました」と言ったこと、憶えています。
努力は必ず報われるなんて
私自身は実はそれほど信じていなかったけど
本当にそうなんだなぁと強く感動したものです。
でも、
じゃあ、努力が報われないのは努力が足りないから……？
そこに行きつくんですよね。
「努力は必ず報われる」の信念のもと
報われないのは努力が足りないのだ！
もっともっと努力しなければ……
そうして苦しい思いをしている人、いるのではないかな。
と言うか、自分のこと？(;^ω^)
「努力って報われないな」
おそらく想像を絶する努力を積み重ね、足りないはずがない羽生選手でも報われないことがある。
どんなに努力しても報われないことがある。
それは辛い現実であるけど、確かな真実でもあると思えれば
少し気が楽になるのかなとちょっと考えたことでした。
そして、
彼自身は何の意図もないのだろうけど
「羽生結弦」という人がその言葉を発してくれたことに大きな意味があり
それで救われる人も多分いて
何だか感謝したいような
そんな気持ちになるのです。
本当に努力したからこその羽生選手の率直な思い。
説得力があるなあ。
それは悲観的な思いばかりではなく
極限まで努力したからこその
サバサバとした納得のような、あっけらかんとした諦めのような
そんな思いも感じられて
そこに到達する羽生選手はやっぱり凄いなあと思うわけです。
以前、池江璃花子選手の記事を書きました。
その時も自分なりに「努力」について考えてみました。
komakusa22.hatenablog.com
……………
平野歩夢選手が超高難度の「トリプルコーク1440（縦4回転・横3回転）」を成功させ
金メダルを獲得しました。
ソチ、平昌オリンピックと2大会連続で銀メダルだった彼が
追い求めた夢を叶えた瞬間だったことでしょう。
「自分の場合はこの技をずっとやっぱりここ来る前からそれをひたすら練習してきた。本当に一日、50本、60本かなり練習をやってきたことが3本ともメークできたのかな。練習のおかげなのかなと思います」（デイリースポーツより）
平野選手の努力が報われたこと、本当に良かった。
おめでとうございます！
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