すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

北京パラリンピックが終わっても


北京パラリンピックが終わった。


3月4日の開会式はどうしたって晴れ晴れとした気持ちで観ることは出来なかった。

ロシアがウクライナに侵攻したのは2月24日。
ウクライナが爆撃を受け、街が破壊されるニュースを毎日見ていた。
戦闘員でもない民間人が、傷つけられ、命が奪われている。
愛する土地と切り裂かれるようにして避難をするウクライナの人たち。


開会式に参加したウクライナの選手が
固く引き締まった表情で拳を突き上げていたのが心に刺さった。


ロシアとベラルーシの選手の出場が許されなかったこと。

もちろん選手たちに罪は無い。

また、オリンピック・パラリンピックに政治を持ち込むべきではないとはよく言われることだ。
それこそが至極まともな大会の精神であるし、そうであって欲しいと願っている。

ただ、
ここまでの愚挙を犯すロシアが
平和の祭典でもあるその場所にいるのは

侵攻されたウクライナにすればとても納得できるものではないだろうし
それはオリンピック精神などという理屈が消え去るような当然の感情だろうと思う。



スポーツ観戦が大好きで
オリンピック・パラリンピックの時期は激しく熱中する。

だが、
今回のパラリンピックはいつもの様に夢中になって観ることはなかった。

片やパラリンピック、片やロシアのウクライナ侵攻。
それらが同時に世界で進行していることに心がザワザワして
パラアスリートの方々のパフォーマンスに集中できなかったのだ。



それでも、

やはりスポーツは素晴らしいと、観る度思った。


国や民族や人種の違いを超えて
障害のあれこれを超えて
ひとところに集い
言葉が通じなくても
称え合い、笑い合うことが出来る。
認め合い、高め合うことが出来る。

北京パラリンピックでも
パラアスリートの方々の、そんな光景を何度も見た。


勝っても負けても
多くの人に支えられここまで来たと感謝し
真っ直ぐな笑顔を輝かせた彼らに
見ているこちらも奮い立たせられた。


……………


今回、ウクライナの選手の活躍は凄まじかった。

祖国と共に戦うがごとく。
喜びの瞬間溢れる涙は、祖国を想っての悲痛の涙でもあったろうか……

彼らの心情はとても推し量れるものではないが
そんなことを感じては心が痛かった。



北京パラリンピックは終わったが
ロシアのウクライナ侵攻は続いている。

そんな状況で平和裏に行われる閉会式に
正直言えば、虚しい気持ちに襲われるのだった。



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真ん丸な夕日が雲の絨毯にふわり


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