すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

「ありがとう」を言おう~亡き友に


高校時代のバスケットボール部のチームメイトが亡くなった


訃報を聞いてから今日までの間
そして今も
悲しみや寂しさに終始支配され苦しくて仕方ない

時に押し寄せる心の中の冷たさに
背中を風が吹き抜けるようで
自分が何処かへ行ってしまいそうな気になる


けれど何処にも行けず
ずっと引き籠っていた


明日、彼女にお別れに行く

その準備もあり
心に発破を掛ける様に外へ出たら
秋の空が眼の前にあった



彼女の誕生日もこの季節だったことを思い出す


ちょっと!なにグズグズしてるの!
しっかりしなよ

鬼のキャプテンだった彼女の
いつもの𠮟咤激励が聞こえるようだった


……………


彼女のこと、以前にもブログに書いたかもと振り返ったら書いていた

komakusa22.hatenablog.com

komakusa22.hatenablog.com


そこに登場する彼女の姿があまりにも鮮やかに思い出され
また泣けた

個性的だった彼女の
あのキャラクターにもう二度と会えないことが
悲しくて寂しくてたまらない


2年前の夏、闘病中の彼女からの突然の呼び出しに
内心不安を抱きながら会いに行ったら
彼女はあっけらかんといつもの彼女で現れた

いつものマシンガントークを聞き
「じゃあ又ね」と別れたのが最後


会わないことは彼女の意思でもあったけど
会おうと言えばよかったと今さら思う

彼女は多分
会いたくないと言っただろうけど

そんなとこ
彼女はあくまでも自分の意思を貫く人だったから


……………


新型コロナ感染に始まった9月
軽症で済んだのは有難かったが
その後、その影響なのか体調が思わしくなく
先日、病院で、ある病名の診断を受けた

そう言えばと思い当たる症状がいくつかあり
もしかして2年程前からの不調もそれがあったのかもと夫と話した


その間に、以前所属していたママさんバドミントンのチームメイトの訃報を聞いた
自分より一回り以上若く
可哀想で胸が潰れる思いがした


そんな中で、出会って半世紀近くになる大切な友の死は
更に自分を落ち込ませたと思う

自分でも気づかないほどに


………


彼女ならきっとそんな私に
絶妙なタイミングで電話をかけてきただろうと思う

そして私の話を聞き
いちいち親身になって
叱咤し励ましてくれただろう

病のことも
あれこれと知恵を授けてくれただろう


思えば、彼女はいつも私にそうしてくれてきた


中学時代に大きな大会で活躍してきたチームメイトが多い中
技術的にも体力的にも精神的にも落ちこぼれだった私は
厳しい練習やコーチの怒号に耐え切れず
何度も辞めようと思った

それを最後まで繋ぎとめてくれたのは
苦楽を共にしたチームメイトであり

何より彼女だった


自他共に認める、まさに鬼のキャプテンだったけど
そんな時はいつも優しかった

練習をサボり続ける私に
毎晩電話をかけてきて
お説教らしいことも励ましらしいことも何一つ言わず
ただ、なんてことない話をして笑った

そして「じゃあね」と電話を切る


電話を切った後の静けさの中
彼女の心遣いが嬉しくて
自ずと己の不甲斐なさを考えたものだ

友だちの有難みもしみじみ味わった夜だった


……………


明日は彼女に「ありがとう」を言おう


それから
「さようなら」と「寂しいよ」

寂しがりやは彼女の方だから
「ずっと忘れないよ」も言わなくちゃ


「いっぱい頑張ってきたからゆっくりやすんでね」


彼女に叱られないよう、泣かずにちゃんと言えるだろうか




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