今週のお題「カバンの中身」
自分のカバンに必須で入っているのは
財布(健康保険証在中)、スマホ、ハンカチ、ポケットティッシュ。
あと、長女が看護学生の時にタイへ実習に行った際のお土産のポーチに
運転免許証、老眼鏡、ホテルで貰ったヘアブラシ、リップクリーム、ちふれの口紅、ちふれのパウダー、ロキソニン2錠、絆創膏2枚を収納していて
これもまた、大抵の場合ポーチごとカバンに入れている。
これに、家の鍵。そして車の鍵orスイカを入れて出かける、といった具合。
気をつけなくてはいけないのが、カバンが小さい時。
そこそこ大きいポーチは入らないので
その時々の必要に応じて運転免許証だけとかヘアブラシだけとかを取り出してカバンに入れるわけだけど
うっかり老眼鏡をチョイスし忘れるのだ。
少し前までは、それでも何とか凌いできたが
最近は本当に近くが見えないので、老眼鏡無しでは
ご飯を食べるにしてもメニューが見えない。
食べようとしているモノがぼんやり霞むので美味しさも半減。
買い物をするにしても値段やサイズが見えない。
自分のスマホ画面も見えなけりゃ、相手が指し示す指の先も見えない。
思う以上に不便で不安で
手足をもぎ取られたような気分になる。(←というのは大げさ?^^;)
老眼鏡。
今や自分にはなくてはならないモノ。
カバンの中身、必須グループに格上げしなければと思っている。
……………
今年の初夏、旅行するにあたり
衣装ケースに仕舞っていたデイバッグを引っ張り出した。
ファスナーを開けて中を覗いた瞬間
思い当たる匂いがして
忘れていたが、それは父の遺したデイバッグだったことに気づいた。
最晩年、父と母が住んだサービス付き高齢者住宅。
母が亡くなった後、毎日お仏壇にお線香をあげていた。
その部屋の匂いだった。
一人残った部屋で過ごす父が
どんな思いでいたのだろうかと
時を経て又考えて
やっぱり少し切なかった。
父が亡くなったのは母が亡くなった2年後。
遺品整理する中で、そのデイバッグの中身を確認してみるとレシートが数枚入っていた。
一年ほど前の日付で、買った物は日本酒、焼酎、紹興酒。そして、煙草2箱。
根っからの大酒飲みでヘビースモーカーだった父。
その頃、買い物は兄が代わりに行くことが多くなっていたが
兄に頼むのは気が引けて、自分でこっそり買っていたのだろうと思った。
何しろ、70代に肺がんの手術をし、その後も肺炎を繰り返していた父だったから
飲酒はまだしも、喫煙など兄が許すはずがない。
それでも、何とか手に入れようとしていたんだな…
空の上で「えへへ」と舌を出し笑う父の顔が見えるようで
夫と苦笑いしたのだった。
秋の空 鱗雲と綿花の様な雲二つ