すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

親子珍道中~高知へ


ゴールデン・ウィークの前半、三泊四日で小豆島に。
その際、中二日で高知に泊まりがけで行かないかと老親が提案。
何度か泊まった宿があり、桂浜も近いから「なんとかの像」も見れるよと言う。
坂本龍馬ね・・)
高知は初めてだし龍馬さんにも会えるとなれば是が非でもと、即、のった。

何度も行ったことがあると言った。
桂浜も行ったことがあると言った。
カーナビなんて付いていないことは承知だけど、
地図も無いんだそうだ。
でも、大丈夫なんだそうだ。
何度も行ったことがあるから。

なのに、初っ端 
フェリーで高松の港に降りて、そこから高速の入口までに道を間違えた。
それを聞いた夫は地元の人間ではないけれど少々知っていて、
間違えようがないと思うんだけどな~と言った。
でもまあ、それでも何とか高速入口にたどり着く。
母はサービスエリアで地図を貰ってきてと父に厳命。
ペラペラのA4。
いかにも手作りのものだけど、それが後で大いに役に立つこととなる。

途中で運転を父から交代。
ただ真っ直ぐ道なりに走ればいい高速道路は間違えようはなく、
いよいよ出口、そして一般道へ。
内心不安、ちゃんとナビしてよ~~と願う。
しかしホテルまでは有難いことに一本道。
ここが今夜泊まるところやでと教えられて、そのまま桂浜を目指す。
それを聞いた夫は、どうしてわざわざホテルの近くに行ってから桂浜に行ったの??と。 
遠回りになっているらしい。

ねえねえ前に行ったことがあるからわかると言ったけど、
一体いつ?と恐る恐る聞く。

う~ん、10年くらい前かな~~

(;゚Д゚)! ・・・・・・・

案の定、助手席の父のナビはもはやあやふやになってきている。
後ろの母は、こんなとこ通ったかな~?と無神経に繰り返す。
桂浜って“浜”なのに、山の中をずい分と走ってしまっている。
ええい! もうこうなったらアタシが頑張る!
青いカンバン!青いカンバン! 行き先が矢印で示されている青いヤツをひたすら探して、
そのうち『桂浜はこちら→』が出てくるだろうって。

それでも何と有難いことか、道は繋がっているんだなぁ。
父が言っていた予定所要時間を大幅に過ぎてはいたが、
ようやく桂浜にたどり着いた。

腹ごしらえをして、父は酒を呑む。
龍馬の像を仰ぎ見て、桂浜を遠く眺める。
龍馬さんは思いのほか大きかった。

 
イメージ 1
 
 
イメージ 2
 
・・・・・

さあホテルまでの帰り 運転は私。
さてさて来た道をそのまんま戻るしかないと考えていたのだけど、
直進するつもりで信号待ちの交差点。
左右に横切っているのは県道36号線の標識。
そこでハッとサービスエリアで手に入れた地図のことを思い出す。
すがる思いで、今いる場所からホテルへと何とか繋がる道はないかと目を凝らすと、
まさしくこの36号線がホテルまでの一本道なわけで!

桂浜でワンカップを2本も飲んで後部座席で眠りこける父。
安堵の声で盛り上がる母と私。
目が覚めて、そうじゃこんな道やったと今さら言われても。。

・・・・・

ところで、高知への旅一日目。
私がほとんど運転したこともあって、
昼間っから呑み始めた父の酒量はハンパなかった。
昼食時、ホテル到着時、入浴後、そして夕食時。
日本酒、ビール、焼酎と、合わせて一升は呑んだと思う。
夕食のテーブルでいよいよ酔っ払った父は、
わけのわからんことを言い出し、笑えない冗談を吐いて、
妻に怒られ、娘と大ゲンカになった。
23歳で家を出てから初めての、
そして、久々の父との大ゲンカだった。

次の日父は、
運転の交代の申し出を拒み、小豆島まで一人で運転をして帰ってきた。

もちろん、断酒である。