すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

『ミス・サイゴン』観ました


ミュージカル『Miss Saigon ミス・サイゴン



観てきました。

いえ、
無事、観ることができました! と言うべきか。


2020年にはコロナ禍を受けて全日程中止になってしまいましたし

今回も新型コロナウイルスの感染再拡大により
7月のプレビュー公演や、その後の本公演も一部中止になっていましたから
無事観られるのか、当日まで不安でした。

でも、観ることができて本当に良かった!!


🎵~🎤


30年前から何度か再演され続けているので、ご覧になった方も多いのでは。

私は今回が初めてで、少し調べてみますと(Wikipediaより)


ミス・サイゴン』(英: Miss Saigon) は、クロード=ミシェル・シェーンベルクアラン・ブーブリルの脚本、ブーブリルとリチャード・モリトビーJrの作詞によるミュージカル。

あの蝶々夫人を基に描いたのだそうです。

脚本家のシェーンベルクが、ふと見た雑誌に掲載されていた、ベトナム人の母が子供により良い生活をさせようとタンソンニャット空軍基地から元GI(アメリカ軍兵士)の父親の待つアメリカへ送り出そうとしている写真から着想を得て創作されたとも。

シェーンベルクはこの母親の行動を「尊い犠牲」と考え、『ミス・サイゴン』の中心テーマとすることに決めたとあります。


1989年9月20日にロンドンで初演され、4000回を超えるロングラン。
その後、ブロードウェイや各都市でも上演され
1985年の『レ・ミゼラブル』に続き、シェーンベルクとブーブリルの2作目の大ヒット作品となりました。


今回の日本初演30周年記念公演の公式サイトに紹介されているあらすじです。

1970年代のベトナム戦争末期、戦災孤児だが清らかな心を持つ少女キムは陥落直前のサイゴン(現在のホー・チ・ミン市)でフランス系ベトナム人のエンジニアが経営するキャバレーで、アメリカ兵クリスと出会い、恋に落ちる。
お互いに永遠の愛を誓いながらも、サイゴン陥落の混乱の中、アメリカ兵救出のヘリコプターの轟音は無情にも二人を引き裂いていく。

クリスはアメリカに帰国した後、エレンと結婚するが、キムを想い悪夢にうなされる日々が続いていた。
一方、エンジニアと共に国境を越えてバンコクに逃れたキムはクリスとの間に生まれた息子タムを育てながら、いつの日かクリスが迎えに来てくれることを信じ、懸命に生きていた。

そんな中、戦友ジョンからタムの存在を知らされたクリスは、エレンと共にバンコクに向かう。
クリスが迎えに来てくれた−−−心弾ませホテルに向かったキムだったが、そこでエレンと出会ってしまう。
クリスに妻が存在することを知ったキムと、キムの突然の来訪に困惑するエレン、二人の心は千々に乱れる。
したたかに“アメリカン・ドリーム”を追い求めるエンジニアに運命の糸を操られ、彼らの想いは複雑に交錯する。
そしてキムは、愛するタムのために、ある決意を固めるのだった−−−。


ベトナム戦争が招いたあまりにも多くの犠牲。
祖国が戦場となり否応なくその惨禍に巻き込まれる罪も無い人々。
戦争で命を落とした者はもちろん、戦争から生きのびた者もこの戦争の犠牲者だったこと。


戦争という暴力が、この世に存在する限り、この作品のメッセージは、色褪せることはない。(公式サイトより)


今現在も存在し続ける戦争を思うと
その指導者たちにどうしたらメッセージが届くのか……
何とも暗い気持ちになりますが。



🎵🎵~🎤


ところで、

大ファンである海宝直人さんのクリスと昆夏美さんのキムがどうしても観たくて
この日のチケットを取ったのでした。


海宝直人さんは、いつも通りこちらの期待を決して裏切らない安定の歌声。

エンジニア役の東山義久さん、エレン役の仙名彩世さん、ジジ役の青山郁代さん、ジョン役の上野哲也さん、トゥイ役の神田恭兵さん
観劇が趣味と言いながらたいして知らない私なので、実はあまり存じ上げなかったのですが
皆さん、本当に歌がお上手でした。
いちいち感動させられました。

アンサンブルの皆さんも迫力ある歌とダンスで、初っ端から圧倒されました。

自分などがエラそうに言うのもおこがましいですが
(この舞台レベル高いわ~)と思わず心の中で呟きました(^▽^;)


そしてそして、

何といっても今回は昆夏美さんが本当に本当に素晴らしかった!

あどけないお顔立ちと小柄で華奢な体つきからは想像できない程の力強い歌声は既に知っていましたが

キムとして演じる彼女の七色とも言うべき歌声に触れて、心底魅了されました。
(いや、彼女の歌声はそもそもそうであったのかもしれません。そうとは聴き取れなかった自分の耳がおバカ(ーー;))


透き通る高音、それでいて力強い

だけでなく
低音部の豊かさを今回しみじみと味わわせていただきました。


時に可憐で愛らしく
時に健気でいじらしく
時に寂しくはかなげな

可愛らしい姿と相まって、聴く者を癒す天使のように思えました。


そんな彼女の歌声を聴きながら自ずと溢れる涙。


こんな感動を与えてくれたことにも
またもう一度泣けてくるのでした。


……………



新型コロナウイルス感染者の急激な増加により
またしても医療現場が逼迫している現状が叫ばれ
医療従事者の方々のご苦労たるや如何ばかりかと思っていながら
こんなふうに自分は楽しんでいることが心の何処かで申し訳なく。


経済や文化を止めてはいけないことも思っていて
なので、非常にジレンマでもあるのですが

せめて、
自分の楽しみの行動によって、他の人に大きな負担を強いることの無いようにと
そのことは心にしっかりと留め、感染対策に注意して行動していこうと。


それがせめて、自分の出来ることかと。


言い訳のようで情けないですが。



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