すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

『ガンジー』

 

少し前にNHKBSプレミアムで放送された映画ガンジー

アカデミー賞受賞作品と番組表に紹介されていたので、念の為予約しておいた。

3時間を超える大作である。いつか時間があって観られる時に観よう。そんな感じで。

先日の午後、時間があった。他にしなければいけない用事も無く、ではと観始めた。

 

面白かった。

3時間が中だるみすることなく、全てが重要で濃厚だった。

 

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日本では1983年4月に公開。

第55回アカデミー賞で作品賞など8部門に輝いたそうだが、確かに賞に値すると納得である。

イギリス領インド人の青年ガンジーは、商社の顧問弁護士として訪れたイギリス領南アフリカで人種差別を受けて激しい怒りを覚え、抗議活動を起こす。暴力を一切使わずに闘うことを信条とする彼は、人種や階級の垣根を越えたアシュラム共同農園を建設。その活動にインド人労働者たちも結束し始め、運動は拡大していく。やがて故郷インドに帰国した彼は国民から英雄として迎えられ、イギリスからの独立運動に身を投じていく。(映画.com より)

 

ガンジーの伝記を小学生の頃に読み、非暴力、不服従の信念のもと、植民地だったインドをイギリスから独立させた人として印象は強いが、正直詳しくは憶えていない。

というより、小学生向けの伝記にはそこまで深く掘り下げて記されていなかったかもしれない。

なので、今回映画を観て、改めてガンジーを知った気がしている。

若き弁護士時代、南アフリカで差別を受け初めての抗議活動を起こす場面から、インド独立までの艱難辛苦の長き道のり。

非暴力と不服従の堅固な信念と、決して折れることのないしなやかさで大国に立ち向かい続けた。

ガンジーにフォーカスし、彼の言葉、彼にまつわる出来事、その時の社会情勢などが丹念に、且つ理解しやすく描かれている。

3時間超という時間が少しも長くなかった。

 

独立の際、ガンジーヒンドゥー教イスラム教が融合したインドを望んだが、最終的にイスラム教国家のパキスタンとの分離独立となる。

前後して、ヒンドゥー教徒イスラム教徒による宗教暴動の嵐が全土に吹き荒れ、ガンジーは何度も断食をし、これを防ごうとしたが状況は好転しなかった。

インドとパキスタンの戦争勃発となるが、それでもガンジーは両宗教の融和を目指し、戦争相手のパキスタンに協調しようとする態度を貫く。

そのため、ヒンドゥー原理主義者から敵対視されるようになったガンジーは、ヒンドゥー教徒に射殺される。

というようなことは歴史的に周知の事実なのだろうが、恥ずかしながら私はガンジーが暗殺されたことさえ知らず、今回知ることとなった。

 

ガンジーを演じたベン・キングズレーが素晴らしかった。アカデミー主演男優賞を受賞したのも誠に納得である。

 

 

余談を少々。

観ながら「あ!」と思うことがいくつか。

まず監督。リチャード・アッテンボローといえば確か…?と調べてみたら、そうそう大脱走に出演していた俳優である。

名作『大脱走』は何度も見たので名前に憶えがあった。(と言っても、スティーブ・マックイーンが好きだったから、申し訳ないが彼の役柄とかは憶えていない…)

ガンジーの若い頃から近くで協力していた牧師役のイアン・チャールソン。どこかで見た顔と思っていたら、炎のランナーに出ていた人。確かあの時も宣教師の役だったかと。

そして、晩年のガンジーに尽くした女性役は『アンという名の少女』のマリラを演じたジェラルディン・ジェームズ。彼女の32歳頃で若々しいが、すぐわかった。

 

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