すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

今、咲き誇る花たちよ


立春も過ぎ、そろそろいいかと梅の花をタイトルバックにあしらってみましたが、
その途端の寒さ、大雪で、ちょっと苦笑しております。
昨年の今日は近くの公園でこんなに紅梅が開いていたのにですね。


ソチ・オリンピックが始まり、既にまた、寝不足の日が続いております。
今朝、新聞のスポーツ欄に念入りに目を通しながらページをめくった時、大きく胸を突き抜かれました。


イメージ 1


それは昨日の、フリースタイルスキー女子モーグル決勝3本目
急な斜面をただ一直線に、コブを乗り越えながらひたむきに滑走し続けた上村愛子選手の姿でした。
テレビで観た時の感動が蘇り、しばらくの間、見入ってしまいました。
いつの時も彼女はこうしてターンにこだわり、ひとつひとつコブを越えながらひたすら滑り降りてきたんだなぁと思うと、
写真の中、雪上にたった一人の小さな姿が健気で、愛しくさえも。
関係の無い所で勝手に感傷的になってしまうわけです。まあ、親心に近いものです。

高校生で初出場した長野五輪は7位。
ソルトレイク五輪は6位。
そして、前回のバンクーバーは4位。
「なんで、こんな一段一段なんだろうと思いましたけど。」
と、ちょっとおどけたように言う愛子スマイルの上に、
ハラハラと零れ落ちたたくさんの涙を今でも憶えています。
きっと悔しくて仕方がなかったはずなのに、
その涙はキラキラと輝き、美しく透き通って、
なんだか不思議にも思えました。
モーグルにかける彼女の思いがどれほど一途であるのか、
それがこちらの胸にも痛いほど伝わり、思わずもらい泣きでした。

ですから、今回のオリンピック、
誰にメダルをとってもらいたいかって、彼女にとってもらいたかったのです。
もう一段、上がってもらいたかった。
出来れば神様にも、粋な計らいというものをして欲しかった。


昨日の上村選手、最後の滑りは本当に最高でした!
両膝をピタリと揃え、最初から最後まで崩れることのないフォームの美しさ!
彼女の代名詞とも言えるカービングターンで縦に一直線に滑り降り、最後に残った6人中、最速のタイムでゴール。
清々しいまでに潔く攻め、まさに彼女らしい滑りだったと思います。
ただただ、感動でした。

ゴールの直後、まだ得点を確認する前。
ゴーグルを外さないままの上村選手の、その奥の目が涙でいっぱいなのが見えました。
口元はいつもの笑顔です。

「決勝3本とも全力で滑れて、五輪でいい滑りが出来て良かった」
「こういう気持ちになるのは最後なんだなって思った」
そんな思いにワーっと涙が出てきたそうです。

結局、上村選手は4位となりましたが、
今回の彼女の涙はそれまでのものとは違うものであったように思うのです。
前回のバンクーバー五輪後、1年間の休養。
おそらくそこには様々な葛藤もあったのではないでしょうか。
しかし、もう一度戻ってきた時彼女は、「やっぱりメダルが欲しい」という自分本来の情熱や、
誰のためでもなく自分が勝ちたいのだという思いを、己の中できちんと確認したそうです。
休養によって衰えた体力も、決して言い訳にしないと、しっかりと鍛え上げて。
そうして、再び臨んだ五輪の舞台。
その場所で、自分自身が後悔のない挑戦が出来たこと、
自分らしい滑りが出来たと思えたこと、
そう思える自分であれたこと、
それは何物にも代え難い喜びだったのではないかと。
メダルを目指していた彼女ですが、
その前に我が身を満たしてくれた満足感や達成感に、止める間もなく溢れ出た涙だったのではないでしょうか。
「こういう気持ちになるのは最後なんだなぁ」という感慨と共に、
一生懸命やり続けてきた人にしか味わえないものなのでしょうね。

ああ、神様の祝福かもしれませんね  


イメージ 2


ふふっ、でも愛子ちゃんね、
こんな愛くるしいお顔して、なかなかの負けん気さんと見ておりまして。
決勝3本目、自分が暫定3位で、最後の滑走者がちょいちょいミスしたので、
「これはもしかして(表彰台に)乗ったかなと思いました。
けれども(最終滑走者の)順位の数字を見ていて『3』と出た時に、『はい、わかりました』という感じでした。」
前回も全く同じ状況で4位になったもので、
「はいはい、又今回もですね。わかりましたよ~」なんてちょっとイヤミ言っちゃう~ みたいな(笑)

あら?こんなふうに感じるワタシがひねくれてるのか??
失礼しました~
でもそんな愛子ちゃん、好きなんです


そうそう、ソチオリンピックパラリンピックのNHKテーマソング
コブクロが歌う今、咲き誇る花たちよイイですよね~
このサビの部分が流れると、グーンと胸が熱くなるんです。
それでちょっと切なくもなる。


天高く 羽ばたけ
愛すべきこの世界を 彩るように


私は聴いてすぐ、上村愛子ちゃんや真央ちゃんを思い浮かべました。
でも、オリンピックに集うどの選手も咲き誇る花だなぁと。
みんな、天高く羽ばたいて欲しいです。