すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

『卒婚』その後


唐突に再びブログ書くことを思い立ち恥ずかしながら前の記事も復活させていく中で
へーーこんなこと書いてるとか
えーーこんなふうに考えてたんだなどと自分の言葉なのに驚くことがある。

例えば、2年前には『卒婚』について書いていた。
その時の状況をはっきりとは覚えていないが
『卒婚』なるものに少なからず心が波立ったのであろうその時の自分をぼんやりと想像した。

因みに、『卒婚(そつこん)』とは

杉山由美子さん著作の「卒婚のススメ」で一般的になった新語。
これまでの結婚の形態では、どちらかが我慢する結果になりがちだが
互いに無理せず、心身ともに独立していくのが
これからの夫婦の鉄則になるべきだと杉山さんは提唱する。
卒婚とは、長く連れ添った夫婦が子供の独立や夫の定年退職などを機に
婚姻関係は解消せず、それぞれの新しい道に進んでいくライフスタイルのこと。
例えば、
定年後のセカンドライフとして始めるビジネスや趣味で新たな居場所を見つける場合や
親の介護などの事情により生活を別にしなければいけないなど様々なケースがあります。
別居状態になることが多いですが
同居していても相手に気兼ねなく自分の人生を生きていて
お互いに干渉し合わず
一時的に夫婦生活が解消されている関係は『卒婚』と言ってもよさそうです。

ということ。

そして私は

相手に気兼ねなく自分の人生を生きてっていうのには惹かれるなぁ。
今までは二人で協力して子どもを育ててきた。
家庭を守る為に夫は外で働き、私は家や家族を支えてきた。
子どもたちが皆巣立ち、夫も定年退職したのなら
それぞれ自由に、新しい人生を選んで進むというのも有りかもしれない。

と書いている。

で、今の私たちはと言うと
夫は、今年の3月、60歳で定年退職した。
延長雇用の道を選ばず、本人の意思ですっぱり辞めた。
ハローワークに通いながら就労の為の講習なども受けてきたが、まだ働いてはいない。
我が家と実家を一週間ごとくらいに行き来しながら実家の方では安い平日ゴルフに勤しんでいる。
それと、
実は昨年の7月にいよいよ義母が施設に入所することとなり夫も私も義母の介護からは手が離れたのだが
古い実家をずっと留守にしておくのも心配で定期的に帰っては家や庭の手入れをしている。
私は義母の面会や銀行関係、衣類や日用品の調達などで出かける程度なので圧倒的に負担が減った。

その代わりと言うか、
実は、今年の3月に愛知県に住む実母が家の中で転んで骨折し入院の果てに施設に入所した。
その間、毎月一週間ほど、家に残った父の世話に通ったのだが
私が居ない間の一人の日常生活が父にはもう出来なくなってしまったようで
何度か発熱を繰り返しとうとう母と一緒の施設に入ることになった。
先週、その引越しが完了したところ。
母が転んでからの数ヶ月間は次々にやってくる心配事と遠距離介護で心身共にしんどい日々だったが
それでも、最終的には両親揃って同じ所に落ち着けたので良かった。
そう思うようにしている。

ということで、
老親たちのこと、大変だった時に比べればずい分楽になった。
子どもたちも皆、独立した。

つまり何が言いたいかと言うと
『卒婚』などと言わなくても、今、私たち(夫とワタシ)はそれぞれ自由だなぁということ。
三十有余年の結婚生活で、責任に縛られ、困難に翻弄されることもあったがふたりで何とか乗り越えてきた。
その先にあった清々しい自由を、きっと夫も味わっているのではないだろうか。
その清々しい自由を失うことなくお互いこれからの人生を選んでいけたらいい。

そもそも、そうでなくても自由人の私たち。
我慢せず、させず
無理せず、させず
過剰な干渉は控えるべし

昔からそんな夫婦なのだった。