すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

生きてさえいれば

 
クリスマスに帰って来た末っ子。
クリスマス・イブの夜に一緒に過ごすカレ氏とやらはいないのかと
まぁ、そこは置いといて
 
「ま、こんな感じでナントカやっていればナントカなるかなって思ってる」
と、相変わらずのユル~~い宣言。
「とりあえず、こんな感じでもう少しやってみるわ」
「それでダメならその時また考える。それでもナントカなるでしょ」とも。
 
彼女の座右の銘は「努力は(いちおう)するけど、無理はしない」。
つまり、こんな感じとはそんな感じ。
ブラックとは言わないけど(娘は言ってる)、娘の話を聞く限り休みもままならぬ程の激務の職場。
「辞めたい」と顔を合わせれば愚痴をこぼし、今回もクリスマス・イブまで8連勤の日々だったらしい。
そんな娘が自分なりの気持ちの落としどころを見つけたかのように、あっけらかんとそう言いました。
 
親として娘にどんな言葉を言うべきなのか。
ただ、
この国の“働くこと“の現状を思えば、とことん頑張れと言う気持ちにはなれません。
親の欲目かもしれないけれど
愚痴をこぼしつつも結局、仕事をおざなりに出来ない生真面目な末っ子が
精一杯頑張ってきたことは分かっているから。
何だか中途半端で生ぬるくも思える座右の銘も、自分に唱えることで心身を保とうとしているのかなと。
 
「いいんじゃない。なんとかなるよ」
「もしダメでも体さえ元気ならなんとかなる。またそこから始められる」
体や心を壊すくらいならとっとと逃げて、新たな道を探せばいいと
母の能天気が輪をかけるのでした。
 
まさに、この親にしてこの子あり
 
 
 
今週の朝ドラ『まんぷく』 副題は「生きてさえいれば」
 
三田村会長も言っていました。
「生きてさえいれば希望はある」
 
萬平さん、福ちゃん夫婦に次から次へと降りかかる困難。
あまりにも理不尽な現実にさすがの福ちゃんも涙が溢れ挫けそうになるのですが
そんな時、それまでもいろいろと助けてくれた三田村会長が亡くなる前に言うのです。
「人生いろんなことがあったけれど、後で思ったらどれもこれもたいしたことなかった」
「生きてさえいれば希望はあるということや」
 
 
そう。生きてさえいればなんとかなる。
能天気ゆえかもしれませんが、心からそう思っているワタシ。
コンプレックスを抱え、殻に閉じこもり、呻くように辛い時代もありました。
この自分で生きていくことがどうしようもなく悲しかったけど
とにかく生きてきたら此処に辿り着きました。
今の、穏やかで幸せな自分。
生きてきたからこその今なのだとつくづく思います。
 
そして、亡くなる時には
苦しいことが多いと思っていた人生も
なんだか、たいしたことなかったなぁと思うのかもしれません。
それなりに一生懸命生きてきたなぁとか
まあまあ、いい人生やったんと違う?って。
 
そんなふうに満足して目を閉じられたらいいなぁ