カラオケ番組に懐かしい人が出演されていた。
麻丘めぐみさん。
ご本人熱唱による「わたしの彼は左きき」も懐かしかった。
当時の映像が流れたが、記憶の中のめぐみさんよりも2割増しくらいで可愛く思う。
もちろん当時も可愛いと思っていたけど、どうしてだろう。
自分が大人になって大人の目で見るからかなぁ。
私が中学生の頃、彼女は超トップアイドルでテレビで観ない日は無いほどだった。
アグネス・チャンさんと人気を二分して、“めぐみちゃん派”と“アグネス派”に私たちは分かれたものだ。
私はどちらかと言うと“アグネス派”。正直、“麻丘めぐみ”というアイドルにピンと来ていなかったのだ。
でもでも、今、当時の彼女を見ると本当に可愛い。
少し垂れた目元も、チョンとしたお鼻も、キューンと口角が上がる笑顔も、
特徴的なヘアスタイルと相まって本当に愛くるしいじゃないの。
これはみんなが夢中になるのも無理ないわと今更ながら再認識した次第。
少し前、ある情報番組で見た彼女は明るく屈託のない普通に中年の女性だった。
それでも、その年代としてはやはり若々しく、そして可愛らしさもイイ感じに健在で、
なんだかすごく嬉しくなったのだった。
麻丘めぐみさんといえば思い出すことがある。
中学時代、仲の良い友だちがめぐみちゃんに似ていると評判になったことがあった。
確かに友だちは癒し系の可愛い顔立ちをしていて、似ていると言えば似ている。
いや、はっきり言ってとても似ていた。
だけど私は「全然似てない。〇ちゃんの方がカワイイ!」と主張した。
友だちが似ていると言われる度に何度も。
本当にそう思っていたつもりだったのが、
ある日別の友だちに「〇ちゃんがそう言われて羨ましいんでしょ」と突っ込まれ、ドキッとした。
自分でも薄々気づいていた。己の中のモヤモヤした感情。これは何?と。
でも明らかにするのが怖かった。そうではないと隠し込んでいた。
それを友だちによって白日の下にさらされたわけで、
「そんなことないよ」と平静を装いつつもいたたまれなくて、情けなかったな。
多分、指摘した友だちはちょっと言ってみただけ。
こちらも他愛ない羨みに過ぎなかったが、今でも思い出すとほろ苦さが残る。
中学生でありながら、裏に潜む女のやっかみを見破った友だち。
もう大人だったんだなぁ。