すっとんきょうでゴメンナサイ

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「能古島の片想い」井上陽水~春は菜の花

 
今期の冬は暖かかったので、今まだ冬なのかもう春なのか、メリハリに欠ける気もする季節の変わり目です。
それでも散歩していると確かに春が来ていることに気づかされます。
道沿いの畑に菜の花の黄色が見られるようになりましたから。
 
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身近で馴染み深い菜の花には思い出されることも多いのですが、少し苦い思い出。
 
拓郎と同様、学生時代によく聴いていたのが井上陽水さんでした。
彼との最初の出会いは、中学3年の時、受験勉強しながらラジオで聴いた「心もよう」
大ヒットしたアルバム『氷の世界』が同じ頃発売されて、収録されていたいくつかの歌もやはり巷では流れていたと思います。
ですが、中学生だった自分はまだそれほど彼の歌を知りませんでした。
無事高校に入学し新入生歓迎大会で先輩二人による「傘がない」を聴き、その時からです。
「傘がない」が収録されている『陽水ライブもどり道』を早速買ったのを皮切りに、
『氷の世界』『陽水Ⅱセンチメンタル』『断絶』とさかのぼり、そして『二色の独楽』と、
少ない小遣いをはたいて次々とアルバムを手に入れました。
 
能古島の片想い」は『陽水Ⅱセンチメンタル』に収録されています。
アルバムタイトルが示すように、このアルバムにはセンチメンタルが詰まっていて、
おセンチだった当時の私は、アルバムジャケットを胸に抱き、その調べを聴きながら眠りにつくのが毎晩のことでした。
中でも「能古島の片想い」はまあセツナイ・・。
自分のセツナイ曲ランキング上位に間違いなく入ります。
能古島」(のこのしま)の字や響きにもセツナク心動かされて、
能古島って何処にあるんだろう、いつか行ってみたい、そんなふうに思っていました。
 
大人になり結婚し夫の転勤で福岡県に移り住んだ際、「能古島」がすぐ近くにあることを知りました。
願いが叶い家族で行くことになったのですが、その日の朝、夫とちょっとした諍い。
原因は忘れましたが、ふて腐れて寝ている夫を置き去りにし、小学生だった下の娘二人を連れて出発。
福岡の港から船に乗り島に渡りました。
あんなに思い焦がれた能古島だったけど、島を歩きながらなんとも浮かない気分だったこと、覚えています。
あれは春。一面の菜の花がキラキラと明るく本当に美しかった。
 
秋はコスモス、冬は水仙が有名だそうです。
 
 
能古島の片想い」 by 井上陽水
 
つきせぬ波のざわめく声に 今夜は眠れそうにない
浜辺に降りて裸足になれば とどかぬ波のもどかしさ
僕の声が君にとどいたらステキなのに
 
冷たい風は季節を僕に 耳うちすると逃げてゆく
ときおり砂はサラサラ泣いて 思わず僕ももらい泣き
僕の胸は君でいっぱいでこわれそうだ
 
遠くへ見えるあかりは
南へ行く船の幸せかな
 
悲しいだけの今夜の気持ち なにかをすればまぎれると
星屑なんか数えてみても 涙でそれも続かない
君が僕の中にいるかぎり
波の声で僕は眠れない 本当なんだ
 
 
・・・
 
我が家の周りの水仙 まさに冬から春へのこの時期に毎年可愛らしい姿を見せてくれます
 
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ヤマガラが一羽 日向ぼっこしていました(手元のスマホでカシャ。ああ、一眼が手元にあればなぁ・・)
 
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