昨日の夕食、マグロの山かけを食べました。
食べながらふと義母のことが思い出され
「おばあちゃん、これ好きだったよね」と夫と話しました。
義父が先に亡くなり、一人暮らしを10年以上続けてきた義母。
そもそもの食いしん坊に歯止めがきかなくなったのか、好き放題に食べる暮らしですっかり太ってしまいました。
実家に帰るたび、顔色が悪くむくみも酷くなっているように見え心配していたのです。
そうしているところに転倒、骨折で長期の入院。
病院で検査してもらうともともと弱点だった腎臓がすっかり悪くなっていました。
人工透析寸前であったと言われました。
約9カ月の入院期間、管理された病院食のおかげで腎臓の数値が改善。
義妹が心配するほど痩せた義母でしたが、逆に体調は良くなり寿命が延びたと夫と話しました。
車椅子生活になってしまったのは残念なことですが、その点においてはある意味ラッキーだったのかもしれません。
ですから、退院した義母を在宅介護していた頃、義母の食事には注意が必要でした。
腎臓をこれ以上悪化させない為、タンパク質や塩分、カリウムなどの摂取を控える。
私なりに献立を考え義母に食べてもらっていましたが
それは食欲旺盛、塩辛い物大好きな義母にとっては物足りないものだったと思います。
義母は決して不満を言いませんでしたが、多分そうだろうなと勝手に気を回し
時に「少しだけね」と言いながら、本当に少し、義母の好きなものを出したものです。
その一つがマグロの山かけでした。
たまには義母に喜んでもらいたい。好きなものを食べさせてあげたい。
そんな思いからですが、本当に義母のことを考えれば正しい行動ではなかったのかもしれません。
医師が聞いたら怒られたでしょう。
でも、大好きだった食べることの楽しみをたまには味わってもらいたかったのです。
義母の体のことに関しては厳しい夫も少しだけならと容認してくれました。
義母にしたら雀の涙ほどの量でしたが、大事そうに少しずつゆっくり食べていた義母。
ほとんど笑顔を見せない義母が、大好きなものを目の前にして微かに嬉しそうな表情をするのを見て私も嬉しかった。
ああ…でもやっぱり、正しくはなかったかなぁ…。
施設に入所している今、しっかりと管理された食事が三度三度提供されていて、すこぶる快調な義母です。
有難いことです。
ただ、やっぱり物足りない部分はあるようで、初めの頃「味噌汁が出ない」と夫に訴えたそうです。
義母の体を思えば仕方ないことです。
そう言えば、味噌汁もすごーく薄めたものをお椀に少しだけ義母に出していて
今思うとそれもどうだったのかと…(;^ω^)
最近もあんなに大好きだった味噌汁は飲めていないみたい。
そんな食生活にも今は慣れたのかな?
その代わり、なのか「ヤ〇ルトを飲みたい」と自ら申し出て
(他の入所者の方が飲んでおられるのを見たようで)
甘い物にも目がない義母でしたので、今は一日1本のそれを日々の楽しみにしていることでしょう (´▽`*)
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