すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

若い女性が歌うみゆきさんの「ファイト!」と清志郎の「JUMP」


先日の、素人さん参加による歌唱力日本一を競う歌番組『歌唱王』は近年稀にみるハイレベルな戦いだった。

どの参加者もとても素人とは思えない歌声。(もしかしてセミプロで活動している?)
それぞれの個性も際立って、最初から最後まで素晴らしかった。


その中で見事優勝したのはプロのシンガーを目指すフリーターの21歳の女性。

まず予選ブロックで歌ったのは中島みゆきさんの「ファイト!」

結果、最高得点で決勝に進むわけだが
この「ファイト!」に痺れた。

みゆきさん以外に「ファイト!」を歌う人はいるが
やっぱり「ファイト!」はみゆきさんが歌ってこそで
それ以外の「ファイト!」はちょっと違うと思ってきた。(拓郎が歌う「ファイト!」は別として^^;)

それが、大竹しのぶさんの「ファイト!」を聴き
憑依型俳優の真に迫る歌声に感動したのはいつだったか。

それ以来の、心震える「ファイト!」だった。


決勝では忌野清志郎氏の「JUMP」

ここでも最高得点で、優勝した。


彼女の何がイイって、声がイイ。

魂の込もる、熱く、厚い、歌声が
こちらの心にビンビン届くのだ。

そして、

歌の中の悲しみや悔しさが
まだ若い彼女の中のそれとなり
説得力のあるものとして伝わって来る。

間違いなく良い意味での青くさい彼女の歌を聴きながら
鳥肌が立つ思いでゾクゾクした。


今は亡き清志郎さんの「JUMP」

彼の、歌に込めた思いが世代を超え繋がっているようで
何だか嬉しくなるのだった。


……………


「JUMP」

7年前、清志郎さんの映画をはるばる遠くの映画館に観に行き、記事を書いた。

komakusa22.hatenablog.com

長いですが…(;^ω^)

予告編の中でも流れた「JUMP」

そう言えばこの歌のこと、以前ブログに書いたことある。
清志郎さんが亡くなって、少し後だった。

初めて清志郎の歌声を聴いたのは「ぼくの好きな先生」だった。
学生時代には「スローバラード」や「雨上がりの夜空に」。


はるか昔のこと、母校の学園祭にRCサクセションが来たことがあった。
今となっては考えられないことだけど
工学部のフツーの教室(とは言えそこそこ広くはあったけど)でのライブ。
学生たちの熱気で湯気が立つほどの超満員の中、
清志郎はノリノリの歌を聴かせてくれた。
「雨上がりの夜空に」の時には、そこにいた全員が歌い、叫び、踊った。
ステージ前にはいくつもの傘が学生たちによって広げられ、揺れていた。


だけど、
卒業して、就職して、結婚して、育児に奮闘している間、
彼の歌をあまり聴いてこなかった。


だから、実は「JUMP」は知らなかった。
清志郎が亡くなってから、彼を追悼する為に再放送された歌番組の中で初めて聴いた。
その番組の収録時、清志郎は病を克服し復活したばかり。
けれど、病気だったことなど微塵も感じさせないパワーで「JUMP」を歌い、
そしてJUMP!(もうあまり高くJUMP出来なかったな…)
本当に本当に素敵で、改めて彼の魅力に鳥肌が立った。
亡くなる1年と少し前のことだ。


どんなことがあっても絶対歌い続ける強い意志。
どんなことがあってもいつもと同じに輝いてみせる。
それを、相変わらずさらりと見せてくれた清志郎


「くたばっちまう前に 旅に出よう」
彼の最後の望みだったのかな…、と思ったりもする。



「JUMP」  作詞作曲:忌野清志郎三宅伸治(2004年11月)


夜から朝に変わる いつもの時間に
世界はふと考え込んで 朝日が出遅れた
なぜ悲しいニュースばかり TVは言い続ける
なぜ悲しい嘘ばかり 俺には聞こえる
Oh 荷物をまとめて旅に出よう
Oh もしかしたら 君にも会えるね
JUMP 夜が落ちてくるその前に
JUMP もう一度 高くJUMPするよ


何が起こってるのか 誰にもわからない
いい事が起こるように ただ願うだけさ
眠れない夜ならば 夜通し踊ろう
ひとつだけ多すぎる朝 うしろをついてくる
Oh 忘れられないよ 旅に出よう
Oh もしかしたら 君にも会えるね
JUMP 夜が落ちてくるその前に
JUMP もう一度 高くJUMPするよ


世界のど真ん中で ティンパニーを鳴らして
その前を殺人者が パレードしている
狂気の顔で空は歌って踊ってる
でも悲しい嘘ばかり 俺には聞こえる
Oh くたばっちまう前に 旅に出よう
Oh もしかしたら 君にも会えるね
JUMP 夜が落ちてくるその前に
JUMP もう一度 高くJUMPするよ


JUMP 夜が落ちてくるその前に
JUMP もう一度 高くJUMPするよ


……………

以前にこの歌のことを書いてから5年以上が経っている。
改めて歌詞を読んでみて、あまりにも「今」と合致していて驚くのだ。
世界はちっとも変わっていない。
それどころか、ますます不穏な情勢に傾いていて、
この歌を書いた彼の思いに心を寄せるとたまらなく虚しく、悲しくなる。

清志郎は空の上で「今」、何を見ているのだろうか。
そして、何を思っているのだろうかと。


清志郎さんが亡くなったのは2009年。

最初にこの歌のことを書いてから12年以上が経っていて
やはり世界はちっとも変わっていない。

独裁者たちは狂気の顔でパレードを止めず
その陰で民衆は血を流し涙を流す。


再び思う。
彼は空の上で「今」、何を見ているのだろうか。
そして、何を思っているのだろうか。


清志郎さんの「JUMP」、是非聴いてみてください。最高にノレますから♪


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