すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

ろくが喋れたら

 
我が家の一員インコのろくは以前二度の入院騒ぎを起こしており
人間たちは彼の体調管理に関してBIP級の気遣いをしている
 
一度目は我が家に来て二年目だったか真夏の熱帯夜
ろくも暑かろうと網戸越しの冷えた夜風がそよぐ窓際に鳥かごを置く日が続いた後のある日の朝
唐突に止まり木に止まれないほど具合が悪くなりすぐさま鳥の専門病院へ
お胸がゼイゼイ言っていますね、肺炎の恐れがあります
と、その場で緊急入院
酸素テントの中で数日治療を受け、何とか生還した
 
二度目はその翌年のやはり真夏のこと
猛暑が続き人間たちと同様ろくもエアコンの中で過ごすうち
小さな鼻の穴から鼻水がちろちろ出たり入ったり
鳴き声も心なしかか細くなり動きも鈍くなってきたので
念のためいつかの病院へ
お胸がゼイゼイ言っていますね、お風邪のようです
と、またまたその場で入院
お若く可愛らしい看護師さんたちの手厚い看護を受け、無事退院できた
 
つまり
ろくの最大の弱点は“寒さ”
それ以来人間たちは
寒くない?、風が強く当たりすぎてない?と
ろくに尋ねては鳥かごを抱えて
彼にとってのベストポジションを探している
またタオルなどを掛けたりはずしたりして微妙な温度調節にも気を配る
 
ろくが高齢になった最近は
まるで免疫機能が衰えた人間のおじいさんに対するように
ますます細心の注意を払っている
 
 
 
今朝も
すっかり涼しくなった朝の爽やかな風が
ろくには気持ちが良いのか少し寒いのかと悩んだ
「寒い?(実際は、ちゃむい?と聞いている)大丈夫?」と聞くが当然返事は無い
娘が「ろくが喋れたらわかるのにね」と言うので
「喋れないからこそ気をつけてあげなきゃね」とイイことを言ってみた
 
しかし
その後むくむくと湧いてきたのはいつもの妄想グセ
 
「それにさ、ろくがもし喋れたら大変かもよ」
 
朝いつまでも人間が起きてこなかったら
「起きろっ!起きろ~~!世話しろ~~!いつまで寝とんじゃい!」
と言うだろうし
 
エサをやったら
「ったく~~、いつもおんなじもんばっかりやないかい」
と言うかも
 
「朝のあいさつしにこんかい、おはようやろ」
「うるさいな~、こっちは寝とんじゃ 静かにせぇ」
「わっ!びっくりした~~カラスかいな・・」
「おっ、なんや可愛らしい娘やなぁ♪」
などなども言いそう
 
ガラの悪いおっちゃんのイメージになってしまった
ろくがもし喋れたら 
「ええかげんにせい!」
と怒るだろうな
 
 
( ろく、近況 )
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