いい歳になり、少しでも健康で若々しくありたいと、体に良い的なモノにとりあえず食いついてみる私だが、
うんと若い頃は面倒臭がりで疑い深かったから、そういった健康ブームに全く乗らない人間だった。
ところが、その頃の母は様々なブームに乗っかり、貪欲に体に良いことを実践していたから、
ウチの中ではちょいちょいモメた。
朝一番、私がまだ眠っているところを「ほらほら～」と起こしに来る。
まだ眠っている私を半ば強引に揺り起こし、何かと思ったら
「はい！搾りたてジュース、飲みなさい！」
後で飲むからと言っても許されない。
体にいいんだから、せっかくなんだから今飲めと言う。
せっかくって何・・・？
これが毎朝続いた。
が、半年くらいで突然母のブームは終わる。憶えていないが、新たなブームが来たんだと思う。
お手製のニンニクの粉を飲むというブームもあった。
フライパンで延々とニンニクの刻んだものを炒めるから、家の中が臭くなって本当に嫌だった。
他にもいろいろあったと思うけど、私はことごとく母のブームを拒否したからあまり憶えていない。
その代わり、いつも引きずり込まれるのは父だった。
あの頃の母と同じくらいの年齢になり、健康に良いことを見逃せない気持ちがわかるようになった。
テレビでその類の場面が出てくるとすかさずメモしようとするし、
健康雑誌などもチェックしてストレッチとかを試してみる。
娘たちに「おばあちゃんとおんなじことしてる」と笑われている。
ただ、大抵続かず、これも母ゆずり。
晩年の母は、朝食後にローヤルゼリーとプロポリスを飲むことが習慣だった。
帰省すると私にも必ず勧めたが、面倒臭そうに断ると「体にいいのに」と残念がった。
そしてやっぱり引きずり込まれたのは父で、毎朝むせながら数粒の丸い玉を飲み込んでいた。
今月、肺炎（新型コロナウイルスではありません）で緊急入院し、
今回ばかりは危ないかもと医師に告げられた父だったが、
この度、なんとか回復し来週にも退院できそうである。
あんなに健康を追求した母は今は亡く、肺に大きな疾患を抱えている父はまたもや生還する。
持って生まれた生命力の強さもあるだろうが、
せっせと母が摂取させた健康食品やサプリメントの効果もあるのかなと思ったりする。
そんなことを言うと空の上の母が「そうやろ～～」とドヤ顔をしそうだが(笑)
・・・
今年も降ったなごり雪。
前にも書いたことありますが、この辺り、決して雪の多い地域ではないのですが、
いよいよ春かという頃に名残りの雪が降ることがよくあるように思います。
