すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

唐突!

 
先日、「ちょっと話があるから~」と帰宅した次女。
「2月末で辞めるつもりだった職場が3月まで働かなければいけなくなったから」と言うので、 
「あ、そう」と。
 
「それと、5月から石垣島に行くから」
「1年くらいの予定で」って。
 
さすがに「あ、そう」とは言えず、「ええーー!」でした。
 
ちょくちょく帰ってくる長女とは違って、何かないと帰ってこない次女。
「話がある」といういつものキーワードに内心身構えていましたが
またもや、と言うか、今までで最大級の 唐突!
ちょっと前までは確か、赤羽あたりの病院に転職しようか、みたいなこと言っていたのに・・。
今までも「話がある」で何度も驚かされてきましたっけ。
しかも、もうそれは相談ではなく、いつも意思決定報告でしたし。
石垣島へはいわゆる“応援ナース”としてらしいと同じく看護師の長女が補足説明をしてくれました。
本当につくづく突拍子もない娘です。
 
 
 
次女が普通高校ではなく看護科のある高校を受験したいと言った時も、
そんな話、その前にほとんど出ていませんでしたから唐突さに「は?」でした。
 
ですが、看護の勉強、実習に明け暮れた5年間は、それを自ら選択したというのに、
彼女にとって苦痛でしかなかったようです。
「やめたい」と事あるごとに呟く娘にそんな苦しい思いをして何も残らなかったでは悔しいじゃないかと
国家資格だけはきっちり取るように、それだけを言い続けました。
時に反抗し、時に泣きを入れる娘にそこだけは問答無用に取り付く島もないがごとく。
ハタチを超えて既に大人の娘に、今思えば、あれが親としての権限を振りかざした最後かもしれません。
 
次女のような人間こそ、看護師の資格があればどれほど良いかと、
つまり、彼女らしく生きていくための経済的基盤となってくれるという意味で。
娘を思うがゆえとは言え、母としての勝手な思いではありました。
 
親との約束を果たして看護師資格を得ることが出来た次女は
「看護師はしません」宣言をして、役者の修行に飛び込んで行きました。
その時もあまりの唐突さに「へ?」でしたが、もう好きなように生きればいいと。
でも、家を出て夢を目指す暮らしを支えたのは、結局看護師の資格でありました。
働き口には困らない看護の仕事をやりくりしながら、自分だけの力で自分の夢を叶えるべく奮闘した数年間でしたね。
 
石垣島に行くのは「何処か島に住みたいと思ったから」だそうです。
ね、唐突でしょう。
 
赤ん坊の頃から好奇心旺盛で、その行動力は忙しないほど。
これでもない、あれでもないと道を探し続けているのかもしれません。。
そんな次女らしい生き方をとりあえず見守っていられるのは
何処に居たって看護師の資格があれば何とか食べてはいけるでしょうと思えるから。
次女がどう思っているかは聞いたことありませんが、
あの時、わからんちんな親になって決して曲げなかったこと、
今となっては良かったかなと思えることが有り難くもあるわけで。
 
 
次女の石垣島行きを聞かされた夫、「あ、そう」と薄い返事。
唐突さには多分驚いたと思うけど、それを見せない。
大人なんだから自分の責任で好きなように生きればいい、というのが我が家の方針でもあり、
我々親も、若い頃そうして生きてきましたからね。
 
4月末の連休にでも次女の様子見がてら石垣島行く?って話しています。
娘が遠く石垣島に一人住むのは心配だけど、
正直、ちょっとワクワクする気持ちもある能天気な夫婦です。