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『ロカビリー★ジャック』最高!


『ロカビリー★ジャック』

予想をぐーーんと超えて、
面白かった!楽しかった!

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1950年代に誕生し、エルヴィス・プレスリーら人気シンガーが牽引し
一世を風靡したロカビリー音楽。
ロカビリーに魅せられた売れない歌手ジャックは、
スターになるために悪魔と契約を交わす。
それは“愛”を歌えないジャックにシンガーとしての成功を約束する代わりに、
彼の中に“愛”が生まれ大きく育った時、
命とともにそれをもらう・・・という契約だった。
一年後、成功の階段を駆け上がるジャックの前に、
一人の女性シンガーが現れ、二人は一瞬で恋に落ちる。
悪魔がささやく「こりゃ意外と早く“愛”を味わえそうだ・・・」。

情熱的な若者たちの愛、友情、青春、
予想のつかないどんでん返しの物語に、
コミカルでキャッチーかつ感動的な音楽が絡まる日本発!
世界を席巻する一大エンターテインメントがついに開幕!!
(パンフレットより)



前回観た『ウェスト・サイド・ストーリー』はブロードウェイで初演以来、
60年以上を経ても愛され続けている不朽の名作。
まさにミュージカルの金字塔を日本キャストが演じたものだった。
それに対し、こちらは全くの日本発
日本発のオリジナル・ミュージカルって、どんな?って内心思わなくもない。
でも、
今まで何度かオリジナル・ミュージカル観たが、断トツで良かった!

始まりから終わりまでテンポがめちゃくちゃイイ!
振付や演出がすっごく楽しい!
音楽がvery very GOOD!
生の演奏がvery very COOL!
出演者の歌が神!

順不同で並べてみたけど、とにかくすべてが最高!
笑いのテイストもあちこちに散りばめられていたが、それによってダレることもなく
小気味よいほどに観るものたちを引っ張ってくれた。
そもそも実力のある出演者たちが
稽古を積み上げ作り上げた完璧なエンターテインメントを魅せてくれた。
そんな幸せな時間だった。


作・作詞・楽曲プロデュース 森雪之丞
作曲 斉藤和義 さかいゆう 福田裕彦
演出 岸谷五朗

このメンバーだったかぁ。
さもありなん。

ジャックを演じた屋良朝幸さん。
ジャニーズ事務所所属の俳優、ダンサー、振付師、タレント。
主にダンスをメインに、後にジャニーズのタレントの振り付けも行うように。
だから、ダンスがカッコイイのは当然だが、
これほどまでに歌が上手いことに正直驚いた。
ハンサムでセクシーなお顔もロカビリー歌手のジャックにピッタリ。

売れない頃からジャックを支えてきたマネージャー、ビル役の海宝直人さん。
ミュージカル界の若きスーパースターで超超大人気の彼。
レ・ミゼラブル』のマリウスも『ノートルダムの鐘』のカジモドも素晴らしかった。
今回もまた、聴くものを裏切らない安定の歌唱力で舞台を締めてくれている。
ビルが歌う「I'm proud of you」
美しかったなあ。

そして、ジャックと恋に落ちるルーシー役を演じるのは
女性ミュージカルスターの中で一番好きな 昆夏美さん。
細く小さな体、愛くるしいお顔。
そんな可愛らしい彼女から出てくる圧倒的な迫力の歌声は、時に太く、時にキュートで
ビンビン響く歌心にいつも泣かされてしまう。
透き通る歌声も切なさを加速させ、胸いっぱいになる。
特に『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役はあまりにも切なかった。
今回のルーシーはギャグシーンも多く、明るいキャラ。
それでも、彼女の歌った楽曲ではやっぱり涙がこぼれた。
悲しい歌ではないし、悲しいシーンでもない。
前を向こうというような、そんな前向きな内容の彼女の歌声。
清らかな歌声の中にも揺るぎない強さを感じたようで、心が震えたのだった。
 

12月30日まで。
「よかったら観てみて」と人に薦めたい舞台だ。

 
・・・

ところで、
今日の日比谷はラグビー日本代表チームのパレードがあったみたいなんだけど
この舞台を観るため有楽町駅に着いた時にちょうど行ってしまった後で、
残念だったなあ