すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

テレビドラマ『ライオンのおやつ』を観て

 

以前、小川糸さんの小説「ライオンのおやつ」について書きました。

 

komakusa22.hatenablog.com

 

今年6月からNHKでドラマ化され、先日最終回を迎えました。

 

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余命を宣告された29才の雫は、美しい島のホスピスで過ごすことを決めた。そこに暮らす人たちとの出会いと友情が、雫にたいせつなことを思い出させてくれる。優しく流れる時間の中で、人生の価値を描き出す物語。(公式サイトより)

 

原作とは少し違う部分もあったようでしたが

登場人物ひとりひとりの物語が丁寧に描かれていて

原作同様、心温まる内容でした。

重いテーマであるが故、台詞一つ一つが深く、時に痛く刺さることもあります。

それでも最後にはいつも優しい気持ちに包まれました。

ちなみに、脚本は若手の本田隆朗さん。

そして脚本監修が岡田惠和さんと知り、納得でした。

 

原作を読んでの過去記事の中で書いた自分の思いです。

 

どのように生きるかは、どのように「死」を受け入れこの世と決別していくか

同時に、どのように死ぬかは、どのように自分らしく生を全うするか

主人公を初め登場人物の姿を通して問いかけられます。

悲しいだけじゃない、苦しいだけじゃない。

最期まで自分らしく生き切ったあとに訪れるその時を

すべてのものへの感謝の気持ちで迎える主人公の言葉に

不思議だけれど、迸る命の輝きみたいなものも感じるのでした。

 

今回、ドラマを観ながら抱いたのはやはり同じ思い。

フィクションの中にある真実に、その度自分を振り返りました。

そして自分にも訪れるその時をこんなふうに迎えられたらと

温かい勇気を貰えるのでした。

 

 

最終回、旅立とうとする主人公・雫のもとに、幼い頃に死に別れたお母さんがやって来ます。

雫にはもうほとんど意識はありませんから夢の中の様なシーンです。

「ママ……?」

お母さんは慈愛深い笑顔で彼女を抱きしめます。

愛する娘が怖くないように迎えに来てくれたのかもしれません。

 

ハッとしました。

死ぬことは怖いとばかり思ってきましたが

こうして父や母に又会えると思えばそれはそれで悪くない。

死にたいとか、死のうとか、思わないけれど

精一杯生き切った後に会えるのなら、その時を楽しみに頑張ろう。

ふと、そんなふうに思えたのです。

 

あと、

ホスピスの女主人マドンナさんが雫の旅立ちの時に送った「よい旅を」の言葉にも

胸が熱くなりました。

魂は生きて旅を続けているのかもしれないと思うと何だか嬉しくて

父や母もそうしているのかなと

それはもう賑やかな旅だろうなと、ちょっと可笑しかったです。

 

 

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