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『君たちはどう生きるか』~10年ぶりの宮﨑駿監督作品を観た


君たちはどう生きるか 観ました



宮﨑駿氏 原作・脚本・監督


改めて言うこともないですが
宮﨑駿監督はスタジオジブリで数々の名作を世に送り出し
日本だけでなく、今や世界中に多くのファンがいます


2013年公開の『風立ちぬ』を最後に長編作品から退くことを表明された時、本当に残念で寂しかった


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しかし、

今回、引退を撤回し、約7年の制作期間をかけ監督を務めた10年ぶりの長編作品とあって
実際に小躍りしたくらい、心から嬉しかったです


タイトルの君たちはどう生きるか


そう言えば、何年か前にそんなタイトルの本が話題になったことを思い出し
最初、それを原作にアニメ化したのかと考えたのですが

そうではなく、原作も宮﨑駿とあるように、宮﨑監督によるオリジナルストーリーでした


ちなみに、上記の小説君たちはどう生きるかは1937年に吉野源三郎氏により発表されました


こちらはその後2017年に羽賀翔一氏により漫画化されたものです

コペルというあだ名の15歳の少年・本田潤一とその叔父が、精神的な成長、貧困、人間としての総合的な体験と向き合う姿を描く。


コペル君は友人たちと学校生活を送るなかで、さまざまな出来事を経験し、観察する。
各章のあとに続いて、その日の話を聞いた叔父さんがコペル君に書いたノートという体裁で、「ものの見方」や社会の「構造」、「関係性」といったテーマが語られる、という構成になっている。(Wikipediaより引用)


例えば、叔父さんは「ものの見方」についてこのように書いています

コペルニクスのように、自分たちの地球が広い宇宙の中の天体の一つとして、その中を動いていると考えるか、それとも、自分たちの地球が宇宙の中心にどっかりと坐りこんでいると考えるか、この二つの考え方というものは、実は、天文学ばかりの事ではない。
世の中とか、人生とかを考えるときにも、やっぱり、ついてまわることになるのだ。



宮﨑監督が少年時代に読み、感動したという「君たちはどう生きるか」のタイトルを借りた、ということだそう


……………


予告も公式サイトも無いのにネタバレなどするわけにはいきません


言えることとすれば…

ただただ、目の前のスクリーンを追って欲しいです


ジブリ作品をたくさん観て来たファンなら
観ながら(あ!)とか(ふふっ)とか、いろんなシーンが浮かんで来るのかな

私はそうでした


ジブリの世界がギュッと凝縮されたような


それはとても楽しく嬉しいことですが
逆に自分は、出来れば真っ新な心境で新しいこの作品を堪能しようと思いながら観ていました


そうするとね、やっぱりイイんですよね


ウン十年前に初めてジブリ作品に出会った時の様なワクワクや驚きが自分の中に沸き起こって

ああ、やっぱりジブリ映画イイな
宮﨑監督、スゴイなと思いました


君たちはどう生きるか」という固い文言にちょっと身構えていましたが

宮﨑監督がこうして再び私たちの愛するジブリ作品を見せてくれたことがじーんと嬉しかった


これまでのジブリの世界が凝縮されたようなとも書きましたが

かと言って、古いとかマンネリとかそんなことでは決してなく
ただ懐かしいということでもなく


疾走感とかスペクタクル感とか、これまでを上回るような迫力で
その新鮮さに鮮烈な衝撃を受けました


いやーー、宮﨑監督若いなあーーー


これだけの長編作品を作り上げた宮﨑駿という人のパワーと情熱に改めて驚かされましたし
80歳を超えてなお、激しく且つ瑞々しい感性に感動させられました


……………


君たちはどう生きるか

正直言えば、宮﨑監督の問いかけは自分にはとても複雑で分かりにくかった

もしかしたら監督は私たちに何も問いかけてはいないのか?と思うほど

この作品から自分は何をどう答えたらいいのかすぐにはわかりませんでした

もちろん、ピンと来る人もいらっしゃるでしょう



観た人がそれぞれに感じたり考えたりすれば

ただそれでいいのかもしれません


作品の内容とは被らなくても

「私はどう生きるか」をふと考えてみるきっかけになればいい

そういうことなのかもしれません



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