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スピルバーグの自伝的作品『フェイブルマンズ』~切なくも愛おしい「家族の物語」


映画『フェイブルマンズ』観ました。



監督:スティーブン・スピルバーグ

脚本:スティーブン・スピルバーグトニー・クシュナー


ポスターにあるようにスピルバーグの自伝的作品」です。

ジョーズ」「E.T.」「ジュラシック・パーク」など、世界中で愛される映画の数々を世に送り出してきた巨匠スティーブン・スピルバーグが、映画監督になるという夢をかなえた自身の原体験を映画にした自伝的作品。


初めて映画館を訪れて以来、映画に夢中になった少年サミー・フェイブルマンは、母親から8ミリカメラをプレゼントされる。
家族や仲間たちと過ごす日々のなか、人生の一瞬一瞬を探求し、夢を追い求めていくサミー。
母親はそんな彼の夢を支えてくれるが、父親はその夢を単なる趣味としか見なさない。
サミーはそんな両親の間で葛藤しながら、さまざまな人々との出会いを通じて成長していく。
(「映画.com」より)



www.youtube.com


他の作品を映画館に観に行き
そこで予告を観たのが『フェイブルマンズ』を知った最初です。

大好きなスピルバーグ監督の自伝的作品⁉

胸が躍り、予告動画に釘付けでした。


予告を観て、私が勝手に期待したのは
スピルバーグ氏がどのように映画と出会い、どのように映画を撮るようになったのか
幼少期から少年、青年期における彼と映画との関り
彼の才能はどのように育まれ、開花していったのか
そして、プロの監督としてデビューしてからの活躍の中で、苦労や秘話もあったかもしれない

そんなことでした。

つまり、スティーブン・スピルバーグという人の
プライベートな部分での「映画との物語」を知れると。

それを考えると既にワクワクするのでした。


そのことのみが頭にあったと、後で気づくのですが。


そして、本編を観て。


もちろん、それもありました。

と言うより、そこはこの作品のテーマであるのは間違いないのですが

もう一つ、この作品の重要なテーマは「家族の物語」だというのが観終わった後の思いでした。


スピルバーグ監督の言葉です。

「私の作品のほとんどが、成長期に私自身に起こったことを反映したものだ。」


「『フェイブルマンズ』で描いているのは、比喩ではなく、記憶なんだ。」


サミー(スピルバーグ)の成長期に起こった様々な出来事。

そして、より大きな影響を与えただろう「家族」との物語。


喜びはもちろん、悲しみや怒りでさえも
乗り越えた先の切なくも愛おしい「記憶」であり

特に両親への思いは
今や「感謝」と「愛」でしかないのだろうなと。


スピルバーグ監督の作品に込めた思いが
観終わってすぐよりも
こうして時間が経てば経つほど心に沁みてくる気がします。


そうして、なるほどこの作品は「スピルバーグの自伝的作品」だと改めて思うのです。


再び、スピルバーグ監督の言葉。

「この作品に別れを告げるのは、これまでで一番辛かった。『ウエスト・サイド・ストーリー』(21)もそうだったし、『E.T.』(82)もそうだった。でもこれは、本当に辛かった。この物語を語らずにキャリアを終えるなんて、想像すらできない。私にとってこの映画は、タイムマシンのようなものだ。このタイムマシンが突然停止したら全ての記憶が所定の位置に固定され、順番が決められ、編集され、それで終わりになる。『フェイブルマンズ』を撮り終えたとき、私は、もう二度と故郷には帰れないと悟った。だが少なくとも、この作品を共有することができたんだ。」


(もしかしたら)心の奥底に隠し続けてきた澱のようなものをいつの日か昇華させ
確かに愛し愛された「家族の物語」を描かなければ
キャリアを終えることは出来ない

そんなスピルバーグ監督の思いだったのかなと
またまた勝手に想像しています。


……………


「人生の出来事、そのひとつひとつが映画になった」とのキャッチコピー。


少年サミー(スピルバーグ)に起こった出来事。

そのいくつかのシーンに
あれはあの映画のあのシーン?とハッとさせられることも。

予告編にも登場するので書いちゃいますが
友だち数人と自転車で走るシーン。

E.T.』の自転車爆走シーンを彷彿とさせられて、お!( *´艸`)でした。



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