すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

猫の想い出


猫が出ているテレビを観ていたら
子どもの頃に飼っていた猫を思い出しました。


私はまだ幼稚園児でしたが
母の友人の家でその仔猫に初めて会った時のこと
今でも憶えています。

当時住んでいた名古屋には市電が走っていて
帰り道、市電に揺られながら
籐のバスケットの中でミューミュー鳴く仔猫を上から覗くと
真ん丸な瞳でこちらを見返してきて
自分より小さいものへの、初めての“愛おしさ”を知った瞬間だった気がします。


オスだったからか、ヤンチャでいたずら好き。
おトイレもなかなか覚えなくて粗相をしては両親に叱られていました。

でも、猫って、特に仔猫なんてヤンチャなものだし
おトイレだって、叱って怖がらせたらそれは逆効果というものでは?
と今ならわかる。

特に父は仔猫相手にめちゃくちゃ怒っていたなぁ(;´Д`)


今思えば、父は猫という生き物をあまり好きではなかったのかもしれない。
人間が呼んだからといって犬の様に尻尾を振り愛嬌たっぷりに近づくわけではなく
人間の思惑などお構いなしに自分の思うまま振る舞う感じが父には可愛げが無く思えたのかな?

猫好きは猫のそんなところに堪らなく惹かれるのですけどね(;^ω^)


仔猫はやがて大きくなり、父には全く寄り付かなくなりました。

父は父でそんな猫を可愛がることも無く。

寒くなると歌の様に猫はコタツで丸くなるのですが
タツの中に猫の毛が落ちているのを嫌う父に気遣って
父が帰宅すると慌てて猫をコタツから出す私たちでした。


私が子どもの頃は、飼い猫でも外をうろつくのが普通でした。
まして、我が家の猫にとって家の中は多分安らげる場所ではなかったと思うので
大きくなってからは帰って来るのはご飯の時だけになり
いつしか何日も帰って来なくなり。

猫は自由でいたいんだろうなあと子ども心に思っていました。


そうして何年かが経ち、猫は亡くなりました。

交通事故でした。

朝早く、近所の人が知らせてくれて
父だったか、兄だったかが亡骸を引き取りに行って
そのまま庭に埋葬したのだと思います。

私はまだ眠っていて知らなかったのだけど
起きたら兄が大粒の涙を零して泣いていました。

兄は猫のことが大好きでとても可愛がっていましたから
辛かったと思います。

もちろん私も悲しかった。


ただ、兄は猫が死んだ悲しみの他にも
口には出さなかったけど
父の、猫に対する仕打ちを不満に思い
父を許せない気持ちもあるのではと

その時の兄の涙を見ながらひどく複雑な思いになったのでした。



猫のことを思い出す度に今でも責められる気がします。
最後まできちんと可愛がってあげられなかったこと。

のん気のノンちゃん

猫の名前でした。


……………


次女が高校生の時、道端の捨て猫を保護して来て
里親さんが見つかるまでの数ヶ月、我が家で面倒をみました。
来た時は生後3ヶ月ほどのオス。
野性味が残るヤンチャ坊主でしたが
トイレはすぐ覚えるお利口さんでもありました。

数ヶ月だったけど、最後まできちんとお世話出来て良かった。

里親さんが見つかり、別れるのが悲しかったです…ಥ_ಥ



名前はチイ


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