カラオケの得点が100点連発の女性をテレビで観た。
ありとあらゆる歌を歌い、100点を叩き出す。
中高年には口さえ回らない今どきの歌も
音符が上下に激しく動く超ムズの歌も
音程バーに赤いエラーサインは全くと言っていい程出ない。
しかもパワフル。
ボイストレーナーでいらっしゃるそうで、なるほどと納得した。
その彼女がカラオケで高得点を出すコツを教えてくれた。
カラオケ愛好者としては興味津々。
彼女曰く、「カラオケはゲームなので」
つまり、
カラオケの高得点を狙うなら
歌を単に歌うだけでなく、ゲームとして攻略することが求められる、ということか。
その一つが、抑揚だそうで。
これはよく言われることで、やはりそうなのかと思った。
実際、彼女は歌いながらマイクを口元から大きく離したり、急に近づけたりして
歌に明らかな抑揚をつけているのがよくわかった。
マイクはあまり動かさず口元から離れない方が良いと思っていたので、意外だった。
そして、こぶし、しゃくり、ビブラートの表現力の加点も重要
こちらもよく言われるところ。
音程に拘るあまり表現力に乏しい平坦な歌は高得点に結びつかない。
実際、彼女があえてしゃくりを重視して100点取った歌が、音程は91%だったのには驚いた。
説得力がある。
ただ、これらの表現力、彼女のように意図的に付けられるのは
やはり基本的な歌の技術が備わっているからで
自分には難しい。
おお、やっぱりそうなのかとちょっと感動したのが
マイクはマイマイクで有線
通常カラオケ店では無線ランが多い。
しかし、その場合マイクの角度により通信が上手くいかないこともあるので
確実に100点を狙う為に、有線のマイマイクを持参しておられた。
実は、カラオケ店に常備されているマイクに時々不信感を覚えることがあるのだ。
何だか上手く音を拾ってくれてない感じ?
ちゃんと機器本体に音を送ってくれてない感じ?
(多分)いつもと同じように歌っている(つもりな)のに、大幅に点数が低いことがある。
夫が歌うのを聴いていても、普段通りなのに点数が出なくて「え?」と思うことがある。
そんな時、私たちは
自分たちの下手を棚に上げて「マイクがおかしい」とマイクのせいにしたりするが
あながち間違っていないのかもと、彼女の話を聞いて思った。
夫はずっと前から、マイマイクが欲しいと言っている。
考えてみてもいいのかも。
しかも有線で。
他にも、
音が部屋の壁に反響して余計な音が入る場合があるので
ミュージックとエコーは控え目が良いそうだ。
確かに、エコーが強すぎてハウリングを起こす時があるが
それでは判定に影響を及ぼすことが想像できる。
以上が、あくまでもカラオケで高得点を出すためのコツである。
🎤
ところで、
歌手ご本人がご自身の歌をカラオケで歌えば
当然、自分の歌なのだから100点出るかと思いきや
そうでもないわけで。
どころか、
カラオケ番組常連の素人さんに点数が及ばないこともある。
これこそが、「カラオケはゲーム」の所以でもあるのだろう。
つまり、素人さんたちの高得点はカラオケというゲームの攻略法を研究した結果なのだ。
名前を出して申し訳ないが(もしかして以前にも…^^;)
その歌唱力は誰もが認めるところの堀内孝雄さん。
ハスキーで哀愁を掻き立てられる歌声は、聴くたびに胸を熱くさせられる。
間違いなく歌が上手い人だが
カラオケ番組での点数は何故かいつも散々である。
理由は明白。
音程バーに囚われず、ご自身の感情の赴くままにタメて歌うから。
当然リズムはズレ、音程バーには赤いエラーサインばかり。
しかしである。
彼の歌はいつも通りの最高で
これが“べーやん”の歌なんだと納得し、感動し、嬉しくなるのだ。
聴く者を感動させる。
言わずもがなだが、プロの歌手とはそういう人だろう。