すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

伝えようとする若い人たちの思い~9年経って

 
東日本大震災から9年が経った今日です
あの日、高校を卒業した末っ子が27歳のいい大人になりました
新しい家族が増え、瑞々しい命の誕生もありました
働き盛りだった夫や私のライフスタイルはすっかり変わり、じいじばあばになりました
自分のような人間でも9年経てばこんなに変わる
そんな長い9年間が経っても震災からの復興はまだまだであること
遠くに住む私たちも知っていなければならない
毎年、3月11日が来ると改めて思うことです
 
 
あの日の事を伝えなければいけない
被災地にはそんな強い思いで活動する若い人たちがいることを知りました
避難所で自らも被災しながらお年寄りや小さな子どもたちを助ける小中学生、高校生の姿に
とても心打たれた覚えがありますが
彼らもきっとその中の一人だったかもしれません
被災し傷ついた故郷のこと、亡くなった多くの故郷の人たちのこと、忘れて欲しくない
そして二度と同じような被害を繰り返さないよう
そんな強い思いで語る若い人たちです
 
 
小中学生のほとんどが助かり「釜石の奇跡」として語られた岩手県鵜住居地区
中学生が小学生の手を取って避難したと称賛されました
でも、「全てが本当のことだったわけではない」と当時中学生だった女性
彼女は地区にできた津波伝承館で語り部としてあの日の真実を伝えています
震災直後に報じられたことと自分たちが体験した事実と違うことはたくさんある
奇跡として感動するだけでなく
真実を正しく伝えることでこれから生きていく人たちが災害から命を守れるように
そんな彼女の祈りにも似た切実な思いが胸に迫りました
 
 
あの日、まだ幼かった彼ら彼女らが
生かされたことの意味を考え
愛する故郷のために自ら行動する姿が頼もしく、眩しくもありました
 
被災地各地に、東日本大震災の遺構や伝承館があるそうです
伝えようとしてくれる真摯な思いを無駄にしないよう
あの日運よく被害を免れた私たちは学ばなければ
そして、その教訓を得難いものとして活かさなければならないでしょう
 
 
・・・
 
 
被災された人の言葉です
 
 
震災の時の大変な記憶は薄れてきているけど
何か辛いことがあったり悩むことがあった時
あの時の記憶がやってくる
命を奪われた人がいること
自分は生かされたことを考えると
今出来ることをやろうと思う
 
 
被災してしばらくは何も言葉に出来なかった
5年経ち6年経ちようやく、少しずつではあるけれど
あの時のことあの時の気持ちを話せるようになった
 
 
辛い記憶を乗り越えて前を向こうとする人たち
それでも、心はゆっくりゆっくりなのですね
9年という年月は長いようだけど
まだまだなのだと
 
 
 
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17:40頃 沈む夕日に照らされてピカピカ光る雲でした