こまくさ便り~Your Smile

娘、妻、嫁、母、ばあば、そして「私」の日々を綴ります

『ひきこもり先生』佐藤二朗さん

佐藤二朗という俳優さんをご存じでしょうか。

※画像はデイリースポーツさんからお借りしました

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とてもキャラクターの濃い俳優さんと私は感じていて、映画やテレビドラマなどでは、例えば主役でなくても非常に際立つ演技をされるなぁと。
最近では、テレビドラマ『今日から俺は‼』の武道家役や映画『新解釈・三國志』の武将役でその奇才ぶりを拝見しました。
また、クイズ番組の司会もされていて、え?あの二朗さんが司会?とちょっと驚きましたが、やはり独特の司会ぶりが好評なのでしょうか。
パイロット版の放送を経て、土曜夜のゴールデンタイムの放送が2018年から続いています。

こうして書いていますが、彼の演技やキャラクターを面白いと思うことはあっても、特別好きということでもなく。
正直言えば、賑やかでハチャメチャな圧の強さが、時に観ていてお腹一杯と感じることも。(失礼を、スミマセン)
素なのか演技なのか、それともサービス精神なのか、自由奔放に振れる感じに、時についていくのがシンドイことも。(何度も、スミマセン)
もちろん、彼のファンにすればそれがイイ、そこがたまらないのでしょうね。
そして、私などが知らない“佐藤二朗”をファンの方々は知っている。そうなのだと思います。


先々週から始まったNHKのドラマ『ひきこもり先生』佐藤二朗さんが主演されています。

人生損ばかりの「元ひきこもりの50歳男」が中学校の不登校教室の非常勤講師に!

11年間のひきこもり生活を経験した主人公・上嶋陽平は、ひょんなことから公立中学校の非常勤講師となり、不登校の生徒が集まる特別クラス「STEPルーム」を受け持つことに。複雑な家庭環境、経済苦、クラスの中での居場所のなさ…一筋縄ではいかない中学生の心に深く分け入り悪戦苦闘!
これは、新時代への不安と向き合いながら社会とのつながりを模索する大人と、子どもたちの物語。「生きていける場所」を求める日本人へのメッセージを送ります。(番組公式サイトより)


最初、二朗さんが演じる「ひきこもり先生」を勝手にイメージし、どうしようかなぁ観ようかなぁと少し躊躇う気持ちがありました。
苦しさを抱える子どもたちに体ごとぶつかり、熱く語りかけ、力強く背中を押す。
そんなドラマに、彼の、あの常軌を逸したかのような(これまた失礼💦)熱がおそらく発揮され、汗や涙にまみれた熱いドラマになるんだろうな。
でもそれってよくあるパターンだなと、想像がつくものを観ることに少々興味が削がれたのです。

けれど、実際は少し違っていました。

心に大きな傷を抱え、大切なものを失い、長年の引きこもり生活からなんとか抜け出そうとしている弱弱しく自信の無い50歳男。
情けないほどに言いたいことを言えず、言わなければいけないことも言わない。
そんな彼が、心に傷を負いたった一人で苦しむ小さい人にしたことはただ傍にいることでした。
寄り添う、それすら押し付けであることを恐れるかのように、少し離れてただ傍にいる。
励ましも慰めも口にせず、ただ傍にいる。
目の前にいる小さい人の苦しみに勝手に立ち入らない。
身勝手な励ましや慰めが何の役にも立たないことを知っているかのように。
激しいぶつかり合いや熱い言葉で小さい人を何処かへ導こうとすることが不遜であるかのように。
やがて彼を信頼し心をほんの少し見せてくれる小さい人に敬意の姿勢で応える。

社会の様々な歪みに苦しむ小さい人たちが本当に求めるものは何なのか。
彼の姿にとても説得力を覚えました。


それはストーリーや脚本が良いのもあるでしょう。
そして、何より佐藤二朗さんが素晴らしいと思うのです。
彼が稀有な素晴らしい役者であることに改めて深く思い至りました。
素なのか演技なのか、またここでも思ってしまうのですが、いや、もちろん役者さんですから演技なのでしょうが。
第1回、第2回と観てきて、二朗さんがぽろぽろと零す涙に痛く感銘を受け、知らず知らず自分も泣いていました。
その涙は、素の佐藤二朗という人から溢れ出すもののようでもありました。
目の前にいる小さい人たちを思い、悲しみに対峙する純粋で真っ直ぐな涙。
このドラマで彼が伝えたい思いがキラキラと見えるようでした。


二朗さんがNHKの番組に生出演された際、『ひきこもり先生』について声を詰まらせながら語られたそうです。

「人間が生まれながら持っているであろうきれいな考えが、現実ではそんなに甘くないだろうとなるが、人間の核みたいなものを持っている人。核にあるきれいごとを大人が子供達に…」

「あきらめちゃいかんとかね。それを上嶋陽平を通じて言えればなって」

「ひきこもりは、80・50問題もありますけど、いまだに甘えではないかという声もあると思います。そうではなくて一番苦しんでいるのは本人だし二番目に苦しんでいるは家族、周りの人。このドラマで、甘えだという声を覆したいとある種の決意を持って望んだ」


良いドラマだと思います。


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