今の集合住宅に住んで32年目。
200世帯ほどが入居していて、十数の班で構成されている自治会がある。
班ごとに時折回覧板が回って来て、その中身は、管理組合や自治会の活動報告、区や管轄の警察署、近隣の小中学校からのお知らせなど。
よほど関心のある内容以外はササっと斜め読みしてお隣に回すのが常。(本当はもっとしっかり目を通すべき^^;)
お隣に回す際、本来はピンポンして「回覧板でーす」と手渡しするべきなのかな?
そして留守ならば持ち帰り再度訪ねるか、留守が長引いているようなら次のお宅に回すのが正しい回覧板の回し方なのかな?
私が子どもの頃、周りの大人たちはそうしていた気がするので。
そして、私も引っ越して来た当初はそうしていたのだが、次第にここでの回覧板の回し方に合わせるようになった。
ピンポンはせず、各玄関ドアの横に設置されている新聞受けに挟み込ませる形で置いて行く。
留守かそうでないかは関係無く、ただ置いて行く。
想像するに、
回覧板(ごとき?)の事で、ピンポンしてわざわざ玄関まで出てきてもらうのが申し訳無いというのがあるのかな。
朝早く、おそらく出かける準備でバタバタしている時間にそうするのは気が引ける
夜遅く、きっと皆さんくつろいでおられる時間にお邪魔するのもなんだかなぁ…
お隣の赤ちゃん、もしかしたら寝ていて、ピンポンで起こしちゃわないかしら
などなど、そういったことを考える人がいて、確かにそうかもと頷く人がいて
暗黙の了解のうちに今の形になったのかなぁ。
時と場合によって差し障りが生じることもあるだろうが、そのやり方で今まで大きな問題になったことは無い。
回覧板が二、三日新聞受けに挟まっている様子を見れば、留守なのかな?ととりあえず次に回す
回覧板が回れば部屋番号にチェックを入れるので、途中でチェックの付いていないお宅に改めて回してみる、など
住民同士で臨機応変に対応出来ているからかもしれない。
最後には班長が未回覧の家を確認するので、漏れも無し。
🏠
社宅に住んでいた小学生時代、回覧板をお隣に持って行くのは子ども達の仕事だった。
引き戸の玄関をガラガラと開け「回覧板でーす」と叫ぶと、中から「ハーイ」と声がして、おばちゃんや子ども達が笑顔で出てきてくれたものだ。
日曜日にはおじちゃんが出てきてちょっと緊張したり。
「エライねぇ、ご苦労さま」と褒められるのがいつもくすぐったかった。
今は男性はもちろん、女性も外で働くのが当たり前になっている。
朝が早く、夜が遅く、皆が忙しい。
私が住む集合住宅も昼間は留守の家が多い。
回覧板の回し方も変化して当然だろう。
🏠🏠
昨日の午前中、「回覧板が挟まってた」と外から持って帰って来た夫。
「どれどれ」と中を見ながら、いつものようにあっという間の斜め読みの私。
チェックをし、お隣に回そうと玄関に行こうとすると
「ちょっと待って。よく読んでみるから。読み終わったらオレが回しとくよ」と夫。
「じゃあお願いね」と、私。
しばらくすると、ドアを開け閉めする音が聴こえ、夫が持って行ったのだと思った。
夜遅く、末娘が帰宅するなり
「回覧板、どうしたの?ウチに挟まったまんまだけど。朝、お父さん、持って行くって言ってたよね?」
「え?⊙.☉」
「ああ、次の回覧板が来たのかな」と言いながら見ると、それはまさに午前中にチェックして夫がお隣に持って行ったはずの物。
「はあ……………(ーー;)」
お隣に持って行くつもりが、再び我が家の新聞受けに挟んだというわけか…
これじゃあ回るものも回らない。
その日は夫も私もそれ以降外出しなかったので、その状況に気づかなかった。
夫は既にイビキをかいて寝ていた。
可笑しいやら、ちょっと情けないやらで「明日、お父さんに言う!」と語気を強める私だったが
そこで末娘に「優しく言ってあげなよ」と苦笑いしながら言われ、ハッとした。
そうだよねぇ…
これってうっかりと言うより、その…いわゆる…老人性のあれ……………
つまり…認知症 がチラッと頭に浮かばなくもない(;^ω^)
日頃から少なからず自身のボケを気にしている夫本人もけっこうショックかも。
ということで、今朝は優しく明るく伝えた。
「私も2年後(夫より2歳下なので)には同じようなことやってるかもだよ~」と自虐も添えた。
いや、マジあり得るので。ㄟ( ▔, ▔ )ㄏ