すっとんきょうでゴメンナサイ

風の吹くまま気の向くまま

益田ミリさんの本、4冊


ブログでも何度か書きましたが、益田ミリさんのファンです。

イラストレーターであり、漫画家であり、エッセイスト。
1969年、大阪府生まれ。


一時期、あんなにはまっていたのに
特に理由もなく、しばらくの間彼女の作品から遠ざかっていました。

先日、自分の本棚に並ぶミリさんの本をたまたま目にして
あ、またミリさんの世界に行きたいなと思いました。

というわけで、彼女の文庫を一度に4冊、Amazonで購入。

配送料を支払いたくなくて2000円以上にしようと考えたのも正直ありますが
どれもこれも面白そうで、あれもこれもとポチっていたら4冊になっていました。


📚

益田ミリさんと言えば、すーちゃんシリーズ。


komakusa22.hatenablog.com

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主人公のすーちゃん(森本好子)が30代半ばの頃からシリーズは始まります。

「すーちゃん」
「結婚しなくていいですか。すーちゃんの明日」
「どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心」
「すーちゃんの恋」


穏やかで真面目、独身のすーちゃんの日常がただただ描かれています。

仕事もプライベートもそれなりの中で、ふと将来のことは気にかかるし、自分を変えたいと思う。

そんな日常から感じる不安や怒り、切なさなどがこちらの心に沁み入ります。


今回購入したのは、

①「わたしを支えるもの すーちゃんの人生」



すーちゃんシリーズでは最新です。

30代半ばだったすーちゃんが40歳になり
相変わらず迷って悩んで自問自答を繰り返しながら
色々な人(もの)に支えられ、時に誰かを支えたりして、今日も生きている。


巻末には、すーちゃんと益田ミリさんの特別対談が載っています。(笑)

これまでの中で好きなセリフは?という質問に

すーちゃんは

「自分探しってなんだよ。世界にたったひとりしかいない本物の自分を、自分が探してどうすんの。それじゃあ自分がかわいそうだよ」(「すーちゃん」より)

変わりたい、いい人になりたいと悩み続けたすーちゃんが、終盤そう言いながらわんわん泣きました。


ミリさんは

「おばあさんになっても、あたしはあたし。他のだれでもない。誰のものでもない」(「結婚しなくていいですか。すーちゃんの明日」より)


常に、すーちゃんシリーズの根底にあるもののように思います。

迷って悩んで、それでもすーちゃんがいつも辿り着く境地なのかなと。


②「世界は終わらない」



すーちゃんシリーズの番外編とも言えるのでしょうか。

主人公の土田さんは書店員。32歳、独身。
1Kの自宅と職場を満員電車で行き来しながら、仕事、結婚、将来、一回きりの人生の幸せについて考えを巡らします。


実は、土田さんはすーちゃんが恋した人。
土田さんの勤める書店とすーちゃんが働いていたカフェが隣同士で
土田さんもすーちゃんを好ましく思っていたのですが、お互い言い出せず
そのうちすーちゃんはカフェを辞めることになり
その後、再会もするのですが、その時には土田さんには彼女ができていて
やっぱり想いを素直に伝えられず…

その辺りは「すーちゃんの恋」で描かれています。

そのすぐ後に発行されたのが「世界は終わらない」です。


今回、「わたしを支えるもの すーちゃんの人生」になんと土田さんが登場。
まあ、ちょっとあってヒヤッとしました(苦笑)


③「僕の姉ちゃん的生活 明日は明日の甘いもの」



こちらも人気の「僕の姉ちゃん」シリーズ、最新作です。

「これは、僕と、僕の姉による、つかの間の、ふたり暮らしの記録です。」

しっかり者の姉とおっとりした弟の、恋と人生についての会話がダルイ感じで描かれています。

姉ちゃんの、ある意味ぶっ飛んだ、少なからずウザい、それは何処から来た?と思うような自信に満ちた発言が、シリーズの魅力であるだけでなく
私的には、それに対する弟のボソッとしたツッコミもたまらなく面白い。


④「キュンとしちゃだめですか?」



「最近、キュンとくる男子っていないよね~」
と、言っている女友達に会うと不思議でなりません。
だって、世界はこんなにもたくさんのキュンであふれているというのに!
あるときは歩道で。またあるときは電車の中で。
映画館、ラーメン屋の前、コンビニのレジ周辺、その他もろもろ。

(略)


「はじめに」での益田ミリさんの言葉です。

様々なキュンが紹介されていて、自称“やたらにキュン星人”の私は、そのシチュエーションにいちいち納得。
わかるわ~~と、またキュンとしてしまう。


ネタバレになって申し訳ありませんが、一つだけ紹介させてください。


「ドアを押さえててくれてキュン」

コンビニで買い物をした後に出口に向かったミリさん。
自動ドアでなく、ちょうど入ってきた中学生男子を待ち、出ていこうとしたら
ミリさんの為にドアが閉まるのを片手で止めておいてくれるではないの。

キュンキュンしながら夕暮れの街を歩き
どんなふうに育てられてきたのだろうと、彼の親御さんにまで思いを馳せるミリさん。

これから彼に出会うであろう女の子たちを羨ましく思い
彼がする恋を想像し、なんだか切なくなったそう。


痛く痛く、わかるわ~~

そういった何気ない親切にキュンとする感じ。
しかも、そんな心遣いをしてはくれなさそうな人にされたらもう、キュン度は爆上がり。

人によってはそれを妄想と言うのかもしれないけど
妄想も入り混じってのキュンキュンなのです( *´艸`)



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